金曜日 , 4月 26 2024

トヨタの小型EV・C+podを見てきました

気軽に乗れるサイズが魅力のC+pod

年末年始のお休みにショッピングモールを散策していたところ、トヨタの展示エリアに話題の小型BEV・C+podが展示されていたので見てきました。

ショッピングモールの通路から見た第一印象は「お、小さい!」。周りにアルファードやRAV4などが展示されていたこともあり、そのサイズはインパクトのあるものでした。

全長は2,490mm、全幅は1,290mmというサイズですが、アルファード(全長4,945mm、全幅1,850mm)と比べると駐車スペースでいえば約半分(駐車する向きの問題は有りますが)。1~2名での乗車ならこのサイズでも十分だ、ということを改めて感じさせられます。

超小型モビリティとは?

トヨタのC+podは道路運送⾞両法では軽自動車の一種である「超小型モビリティ(型式指定車)」に区分される自動車です。
超小型モビリティの定義としては、

  • 自動車よりコンパクトで小回りが利く
  • 環境性能に優れている
  • 地域の手軽な移動の足となる1~2名乗車程度の車両

となっています。さらにC+podなどの超小型モビリティ(型式指定車)の具体的な基準としては

  • 最高速度が構造上60Km/h(高速自動車国道等において運行しない)
  • 定格出力は0.6KW超(軽自動車と同等)
  • 車両サイズが長さ2.5m以下、幅1.3m以下、高さ2.0m以下(第一種原動機付自転車、いわゆるミニカーと同等)

軽自動車の中でも車両サイズや最高速度が規定の範囲内に収まっている車両が「超小型モビリティ(型式指定車)」となります。

なお、超小型モビリティ(型式指定車)は車両後面の見やすい位置に「最高速度60Km/h以下」であることを表示する必要があります。

街乗り性能は高そうです

暮らしのそばに、超小型BEVのコンセプトを感じるデザインは、日常的な移動にぴったりの大きさというか小ささです。

最小回転半径は3.9mを実現しているため、小回り性能も抜群。運転席から四隅までの距離も短いため、狭い場所での運転もラクラクこなせそうです。売れ筋の軽自動車・ホンダNBOXは最小回転半径は4.5mであるため、軽自動車よりもさらに小回りが利きます。

運転席もコンパクトに必要な機能がまとめられているため、ストレスなく手が届き操作が行えます。

計器類はセンターメーターにまとめられていますが、車幅がコンパクトなため、センターメーターが初めての方でも視線移動なども違和感なく行えそうです。

エアコンについては、クーラーは付いていますが、暖房についてはシートヒーターのみの装備です。シートヒーターは座面、背もたれが暖まるタイプのため、暖房が無くても十分に身体が暖められるとの事でした。このあたりも省エネ性能に寄与しています。

荷物もしっかり入ります

跳ね上げタイプのリアハッチを開けると荷室があります。開口部も広く、開口部底部と荷台の高さが同じになっているので、積み下ろしもしやすそうです。掘り下げタイプの荷室の場合、荷物を取り出すときに低い位置から持ち上げるような感じになるのですが、開口部と荷台の高さが揃っていると水平に引っ張り出す感じで取り出せるので、楽に荷下ろしが可能です。

運転席後部の黒い袋は充電ケーブルが収納されているものと思われます(未確認)。

毎日のお買物など暮らしの中の自動車として、荷室についても十分な広さがありました。

気になる電源と走行性能は?

今回は展示ブースということもあり、試乗は行えませんでしたが、メーカー情報によると、最高速度は60Km/h、満充電での航行距離は150Km(WLTC・国土交通省審査値)となっています。満充電で150Km走るということは、通勤で往復20Kmの距離を乗る場合は、週6日使ったとしても1週間に一度の充電で済む、ということになります。

200V(16A)電源で自宅で充電した場合、約5時間で満充電になるため、帰宅後に充電を開始しても翌日にはフル充電で使用できます。200V電源は配線工事が必要ですが、寝ている時間に自宅でフル充電できるのは大きな魅力です。まちエネの「毎晩充電し放題!プラン」などに契約して深夜に充電(週2回、2.5時間ずつ充電する など)すれば充電費用も無料にできるため、維持費も節約できます。軽自動車で月2回給油すれば8,000円くらいかかる(4,000円が2回)ことを考えると、これが無料になる、と考えただけでも大きなメリットです。

200V電源が無い場所でも、100V(6A)電源での充電にも対応しているため、勤務先でちょっと充電させてもらう等も可能です。なお、100V電源では満充電まで約16時間です。

また、いざというときに利用したいのがEVの非常用電源化。C+podは最大1500W出力のAC100V電源コンセントを搭載しているため、家庭用の電気製品の使用も可能です。
さらにオプションで外部給電システムの設定も有るため、C+podから家の中に給電することもできます(V2Hには非対応)。
日産リーフなどと比べると当然のことながら電源容量は少ない(リーフ標準グレードは40kWh、C+podは9.06kWh)ので長時間の利用には向きませんが、いざというときに電源が確保できる安心感は魅力です。

セカンドカーだけでなく1台持ちでも

このサイズのEVの場合、気になるのが「家族4人で出かけるときどうするか」などの問題があります。
実際、C+podは最高時速が60Km/hのため、高速道路・自動車専用道路は走行できません。そもそも、二人乗りです。

そこでおすすめなのが、「普段はC+podで、大人数や遠出の時はカーシェアリングやレンタカーで」というスタイル。
月に1度のレジャーなどを考えて大きな車を毎日ひとりで使うのはちょっともったいないかもしれません。

C+podは現金で購入することができないリース専用車です。Gグレードの場合、月額33,000円程度(60回、補助金利用)となるようです。毎月7万円のローンでワンボックス(400万円クラス、5年ローン)を購入するのであれば、毎月のリース料33,000円のC+podと月に一度のレンタカー利用(20,000円くらい?)を組み合わせることにより月々の出費を抑えることも可能です。

車検や自賠責保険、税金についても軽自動車と同様です(軽ナンバーですが、型式指定車という区分になります)。電気自動車であるためエコカー減税(自動車取得税・自動車重量税)やグリーン化特例(軽自動車税)の適用も受けられます。

まずは暮らしに電気自動車を

トヨタの超小型BEV・C+podは日常生活での移動を快適・クリーンにすることができる次世代の電気自動車です。サイズ的なメリット・デメリットがありますが、街乗り中心での利用であれば十分に利用できそうです。

他社のEVは基本的に「乗用車として出来る事すべて」を考えて作られていますが、C+podのように用途をしっかりととらえた新たなコンセプトのEVに今後も期待したいところです。

【メーカーホームページ】

TOYOTA C+pod

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