まずは鉱山用車両として自動運転システムを確立
安全でクリーンに鉱山の採掘を行うためにトラックの自動運転をまずは閉鎖的な鉱山エリアだけで実現しているのが中国の企業イーコン(EACON:易控智駕科技)です。自動運転技術を搭載したバッテリー電気自動車(BEV)で温室効果ガスの発生を抑え、それらを5G高速ネットワークでコントロールしています。
既に2022年6月より、新疆ウイグル自治区にある大規模なジュンガル東部の鉱山で運搬作業を無人の自動運転化していて、それらすべての車両をリモートでコントロールもでき、運行管理システムも実装されています。この鉱山では常時13台の自動運転トラックが24時間稼働しています。更に別の鉱山でも100台程度稼働させていて、2024年末には1000台以上稼働させることになるとしています。
運行させている自動運転車両の管制は数名で行う事が出来、車両は自動運転だけでなく、リモートコントロールで自由に制御も可能となっています。しかしこれらの自動運転トラックはそれぞれが搭載したセンサーや位置情報などによって自律的に判断を行うため、コントロールオペレーターは予期しないトラブルなどを監視したり、運行スケジュールが変更になった場合にそのプログラムを変更するだけの作業となります。
市街地を走らせるトラックの自動運転に比べ、閉鎖的な鉱山に特化した作業であれば、外的環境変化なども少ないため、比較的制御が難しくなくシステムが組みやすいため、鉱山採掘現場の運搬作業から自動化を行い、これらをもとに徐々に複雑な市街地への導入を行う狙いもあるようです。
オーストラリア法人設立
イーコンはすでにオーストラリア法人も設立させていて、今後世界中の鉱山への導入を目指し、少人数での運搬作業により、世界のエネルギー確保の一翼を担うとしています。