高騰する電気・都市ガス料金に対しても補助金投入
現在、世界情勢の悪化により、日本のエネルギー需要は不安定な状況にあります。日本では石油や石炭、天然ガスなどの資源が採取できないため、これらは殆ど輸入に頼っている状況です。これら「化石燃料」と呼ばれるものは、我が国の発電のおよそ80%程度につかわれているため、電気もほとんど化石燃料によるエネルギーと言えます。
昨年12月の東京電力管内の電気料金を比較してみると、1kWhあたりの燃料調整費は13.01円も値上がりしており、もし1kWhあたり30円の電気料金の契約であれば、44%も電気代に上乗せされている事になります。
電気やガスは私たちの生活の重要なライフラインとなっているため、その国民生活の負担緩和策としてこれら料金に対して補助金が適用され、価格の安定化をはかるということです。
補助金の適用期間は2023年2月から10月まで
すでにガソリンなどの石油製品に対しては始まっている補助金ですが、電気料金、都市ガス料金に対しても同様に行われることになっていて、電力小売事業者や都市ガスの小売事業者の登録がスタートしています。
実際に補助金が適用されるのは2023年2月から同年10月までで、燃料調整費部分に対して国からの補助が適用され、その単価での請求が発生するという仕組みになっています。
すでに採択を受けている東京電力などでは、電気・都市ガス共に値引き単価が発表されていて、2月~9月までは1kWhあたり燃料調整費に対して低圧は「7円」、高圧は「3.5円」の値引きが行われ、都市ガスについては30円/㎥の値引きが行われます。
エネルギーに対して多額の補助金を適用
このようなエネルギーに対する補助金が用意されたという事は政府もこのエネルギー価格の高騰は今後も続くと予想していることになります。
ガソリンだけでなく、電気や都市ガスについても高騰が続き、エネルギーに対してはかなりの予算を割いて補助金が投入されることになりますが、これらは「税金」であり、ゆくゆくは何らかの形で回収していかなければならないものです。
再生可能エネルギーや電力安定化のための投資も行われていることから、早い段階での新しいエネルギー供給により、日本国内でもエネルギーの自給自足が可能になることを期待したいところです。