木曜日 , 5月 29 2025

電動キックボード完全ガイド!手続きから交通ルールまで全てが分かる。

近年、街中で見かける機会が増えた電動キックボード。「手軽で便利そうだけど、乗っていい場所は?免許は必要なの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

2023年7月1日の道路交通法改正により、電動キックボードに関するルールが大きく変わりました。この記事では、改正後の最新の法律に基づき、電動キックボードを日本国内で安全に利用するために知っておくべき交通ルールや必要な手続きを、初心者の方にもわかりやすく解説します。

安全に、そして楽しく電動キックボードを利用するために、ぜひこの記事を最後まで読んで、正しい知識を身につけましょう!

法改正で大きく変わった!「特定小型原動機付自転車」とは?

2023年7月1日の道路交通法改正によって、電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」という新しい車両区分に位置づけられました。これにより、一定の基準を満たす電動キックボードは、これまでよりも手軽に利用できるようになりました。

この「特定小型原動機付自転車」に該当する電動キックボードは、以下の条件を満たす必要があります。

  • 原動機が電動であること
  • 最高速度が20km/h以下であること
  • 車体の長さ190cm以下、幅60cm以下であること
  • 最高速度を6km/h以下に制限できる機能(特例特定小型原動機付自転車)を搭載していること
  • 型式認定番号標または性能等確認済シールの貼付があること
  • 前照灯、尾灯、制動灯、方向指示器、警音器、後写鏡などの保安部品が装備されていること

これらの基準を満たさない電動キックボードは、引き続き「一般原動機付自転車」または「自動車」として扱われ、それぞれに応じた運転免許やヘルメット着用義務などが課せられますので注意が必要です。

注意: 購入時やシェアリングサービス利用時に、その電動キックボードが「特定小型原動機付自転車」の基準を満たしているか必ず確認しましょう。

特定小型原動機付自転車に乗るための条件と必要な手続き

「特定小型原動機付自転車」に該当する電動キックボードは、以下の条件で利用できます。

(1) 運転免許は不要!

  • 16歳以上であれば、運転免許なしで運転が可能です。
  • ただし、16歳未満の運転は禁止されています。

(2) ヘルメットの着用は「努力義務」

  • ヘルメットの着用は「努力義務」となりました。罰則はありませんが、万が一の事故に備えて着用を強く推奨します。

(3) 必須の手続き:ナンバープレートと自賠責保険

特定小型原動機付自転車に乗るためには、以下の手続きが必須です。

  1. ナンバープレートの取得
    • お住まいの市区町村の役所でナンバープレートの交付申請が必要です。
    • 必要なもの: 軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書、車体情報が確認できる書類(販売証明書など)、身分証明書、印鑑(必要な場合)。
  2. 自賠責保険への加入
    • 万が一の事故に備え、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)への加入が義務付けられています。コンビニエンスストアや保険会社の窓口で加入できます。
  3. 標識とシールの貼付
    • 交付されたナンバープレートは車体の見やすい位置に取り付け、型式認定番号標または性能等確認済シールも指定された位置に貼付します。

どこを走れる?走行可能な場所とNGな場所

特定小型原動機付自転車は、走行できる場所が明確に定められています。誤った場所を走行すると違反になりますので、必ず確認しましょう。

走行可能な場所

  • 車道: 原則として車道の左側を走行します。
  • 普通自転車専用通行帯: 自転車専用レーンも走行可能です。
  • 自転車道: 自転車道も走行可能です。
  • 路側帯: 歩行者の通行を妨げない限り、路側帯も走行可能です。

走行してはいけない場所

  • 歩道(原則禁止):
    • 原則として歩道の走行は禁止されています。
    • 特例: ただし、「特例特定小型原動機付自転車」として、最高速度を6km/h以下に制限し、緑色の灯火を点滅させている場合に限り、歩道を走行できます。この場合も、歩行者優先で、歩行者の通行を妨げる場合は一時停止しなければなりません。
  • 高速道路・自動車専用道路: 走行は禁止されています。

【重要!】「特例特定小型原動機付自転車」とは? 特定小型原動機付自転車のうち、以下の要件を満たすものを指します。

  • 最高速度が6km/h以下に制御できること(※この状態で緑色の最高速度表示灯を点滅させる)
  • 側車を付けていないこと
  • その他、安全基準を満たすこと このモードに切り替えることで歩道を走行できますが、あくまで歩行者優先であることを忘れないでください。

電動モビリティ ELECTRICLIFE エレクトリックライフ 電動キックボード 特定小型原動機付自転車 

知っておきたい交通ルールと安全な乗り方

安全に電動キックボードを利用するために、以下の交通ルールと注意点を必ず守りましょう。

  • 信号無視・一時不停止の禁止: 他の車両と同様に、信号や一時停止の標識は必ず守りましょう。
  • 飲酒運転の禁止: 飲酒運転は非常に危険であり、厳しく罰せられます。絶対にやめましょう。
  • 二人乗りの禁止: 特定小型原動機付自転車は一人乗りです。二人乗りはできません。
  • 携帯電話の使用の禁止: 運転中の携帯電話の使用は危険であり、禁止されています。
  • 右折時の二段階右折: 車道の第一通行帯(一番左の車線)を走行している場合、右折する際は二段階右折が必要です。
  • 歩道走行時の注意: 特例として歩道を走行する場合でも、あくまで歩行者優先です。歩行者の通行を妨げないよう、細心の注意を払って走行してください。
  • 夜間の走行: 夜間は前照灯と尾灯を必ず点灯させ、必要に応じて反射材を着用するなど、視認性を高めましょう。
  • 急な割り込みや無理な追い越しをしない: 他の車両や歩行者に配慮し、安全運転を心がけましょう。
  • ながら運転の禁止: イヤホンで音楽を聴きながらの運転や、スマートフォンの画面を見ながらの運転は危険です。
  • 定期的な点検: ブレーキの効き具合やタイヤの空気圧など、定期的に車両の点検を行いましょう。

違反行為と罰則:知らなかったでは済まされない!

道路交通法に違反した場合、罰則が科せられます。主な違反行為と罰則の例は以下の通りです。

違反行為 罰則(例)
飲酒運転 3年以下の懲役または50万円以下の罰金(酒気帯び)
5年以下の懲役または100万円以下の罰金(酒酔い)
信号無視 3月以下の懲役または5万円以下の罰金
一時不停止 3月以下の懲役または5万円以下の罰金
歩道走行(特例以外) 2万円以下の罰金または科料
整備不良 3月以下の懲役または5万円以下の罰金
16歳未満の運転 2万円以下の罰金または科料

これらの他にも、様々な違反行為に対して罰則が定められています。交通ルールを理解し、常に安全運転を心がけましょう。

ルールを守って安全な活用を!

電動キックボードは、通勤・通学やちょっとした移動に便利な、新しいモビリティです。しかし、車両である以上、道路交通法のルールを守ることが最優先です。

この記事で解説した内容を参考に、電動キックボードを適切に利用し、安全で快適な移動を実現してください。疑問点があれば、警察署や各自治体の窓口に問い合わせることもできます。

正しい知識とマナーで、電動キックボードの利便性を最大限に活かし、スマートな移動を楽しみましょう!


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