火曜日 , 9月 16 2025

【体験談】サンフランシスコで未来を体験!完全自動運転タクシーWaymoの乗り方と衝撃の乗り心地

サンフランシスコで見た、交通の未来

ELECTRIFE管理人の私、普段は愛車の日産リーフとV2Hシステムで電力の最適化を探求する毎日ですが、先日訪れたサンフランシスコで、私の技術者魂を揺さぶる体験をしてきました。

それは、運転席に誰も座っていない自動車が、ごく当たり前のように街を走る光景です。

Googleの親会社であるAlphabetが開発した完全自動運転タクシー「Waymo」。その存在は知っていましたが、実際に目の当たりにし、乗車した経験はまさに「未来が日常になった」瞬間でした。

今回、その貴重な体験をYouTube動画にまとめました。ぜひ、まずはこちらをご覧ください。

Waymoとは?- ただの自動運転ではない「レベル4」の衝撃

Waymoは、ハンドルもアクセルも操作する人間が一切不要な、「自動運転レベル4」に該当する完全自動運転サービスです。サンフランシスコやフェニックスなどの都市で、24時間365日、一般の人々を乗せて走り回っています。

私が乗車したのは、ジャガーのEV「I-PACE」をベースにした車両。屋根の上には高性能なLiDAR(ライダー)やカメラ、レーダーが搭載され、360度全方位の状況をリアルタイムで把握しています。これは単なる運転支援ではなく、車自身が「見て」「判断し」「操作する」という、まさに知能を持ったモビリティなのです。

【完全ガイド】Waymoの乗り方を5ステップで徹底解説

未来の乗り物と聞くと難しそうに感じますが、利用方法は驚くほど簡単。普段ライドシェアアプリを使っている方なら、誰でも直感的に操作できます。

ステップ1:専用アプリ「Waymo One」をダウンロード まずは、お使いのスマートフォンに「Waymo One」アプリをインストール。名前や電話番号、そしてクレジットカード情報を登録します。これだけで準備は完了です。

ステップ2:アプリで行き先を指定し、配車をリクエスト アプリを開き、UberやLyftと同じように目的地を入力します。すると、現在地周辺にいくつか乗車候補地点が表示されるので、最も都合の良い場所を選択。料金もこの時点で確定するので安心です。

ステップ3:Waymoの到着と解錠 アプリの地図上で、Waymoがこちらに向かってくる様子がリアルタイムで確認できます。車両が到着すると、アプリの「Unlock」ボタンを押してドアを解錠します。屋根のセンサー部分に自分のイニシャルが表示されるので、乗り間違える心配もありません。

ステップ4:乗車して「START RIDE」ボタンを押す 後部座席または助手席に乗り込み、シートベルトを締めます。目の前にあるディスプレイ、もしくはアプリ内の「START RIDE」ボタンを押すと、いよいよ未来へのドライブが始まります。

ステップ5:目的地に到着、降車して完了 あとは目的地まで、快適な無人ドライブを楽しむだけ。車が安全な場所に停車したら、シートベルトを外し、ドアを開けて降ります。支払いは登録したクレジットカードで自動的に行われるため、降車後の手続きは一切不要です。

Waymo Drive ELECTRICLIFE エレクトリックライフ

Waymo乗車体験談

さて、ここからは実際の乗車体験です。動画でもその様子を伝えていますが、文章でさらに詳しく解説しましょう。

1. 静かに、そして滑らかに動き出す驚き 「START RIDE」ボタンを押すと、車はまるでベテランドライバーのように、静かに、そして驚くほど滑らかに発進します。急発進や急ブレーキは一切なく、同乗者が不安になるような挙動は皆無。電気自動車特有の静粛性と相まって、まるで高級セダンの送迎サービスを受けているような乗り心地です。

2. 複雑な交通状況への完璧な対応 サンフランシスコの道は、路上駐車の車、坂道が多く、路面電車(ケーブルカー)が走り、自転車や歩行者が頻繁に道を横切る、自動運転にとって非常に難易度の高い環境です。

しかしWaymoは、前方の車がハザードをたいて停車すれば、安全を確認してスムーズに車線変更。見通しの悪い交差点では、人間以上に慎重に一時停止し、歩行者がいれば確実に道を譲ります。ディスプレイには、Waymoが周囲の車や歩行者、信号などをどのように認識しているかがリアルタイムで表示され、その認識精度の高さには、驚かされます。

そして、何より凄いのが、「モタモタしない」というところ。通常ここまで慎重に停止したり、歩行者優先を守っていると、なかなか発進しなかったり、追い越しなどもしないと思ったら大間違い。スムーズに車を追い越していきます。

ハンドルが自動でクルクルと回り、複雑な状況を完璧にクリアしていく様子は、まさに圧巻の一言です。

3. プライベート空間としての快適性 ドライバーがいないため、車内は完全なプライベート空間です。同乗者との会話を気にする必要も、チップの計算をする必要もありません。車内のディスプレイから好きな音楽を流し、リラックスしながらサンフランシスコの街並みを眺める時間は、これまでの移動体験とは全く異なる、非常にあたらしい体験でした。ただ、ドライバーとの会話も楽しみの1つだと思っている私のような人の場合はちょっと寂しさもありました。

サンフランシスコでのタクシー体験

今回のサンフランシスコでは3種類のタクシーに乗りました。Uberが登場して以来初めて乗ったメーターが付いた普通のタクシー。最も価格が高くて、ドライバーは高齢者が多く運転も、サービスも悪い。チップに20%のせてもサンフランシスコは今25%だと観光客から少しでも取ろうとします。

次はUber。料金は事前に分かるし、ドライバーの対応もとても良いので、海外ではこればかりだった。

そして、今回のWaymo。チップが無い分一番安くてしかも快適。これではあっという間に浸透していき、ひろまっていきそうです。

Waymoの安全性と未来への展望

「本当に安全なの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。 Waymoは、これまでに数百万マイル以上の実世界での走行と、数十億マイル以上のシミュレーションを重ねてきました。その安全性は、統計的に人間のドライバーを上回るとも言われています。万が一、車両が判断に迷うような状況に遭遇しても、遠隔の管制センターにいるオペレーターが適切な指示を出すバックアップ体制も万全です。

そして、私が感じたのは、自動運転EVとV2H(Vehicle to Home)の親和性です。 現在、私は自宅でリーフを蓄電池として活用していますが、将来、Waymoのような自動運転EVが普及すれば、都市全体が巨大なエネルギーネットワークになり得ます。日中の太陽光発電で充電した無数のWaymoが、夜間の電力需要ピーク時に送電網へ電力を供給する(V2G: Vehicle to Grid)。そんな、エネルギー効率が極限まで高められたスマートシティの姿が、今回の体験でよりリアルに想像できました。つまり、自動運転のWaymoは人だけじゃなくて、自動運転でグリッドにエネルギーも運ぶ未来があるかもしれないという事です。

未来はもう、すぐそこに

Waymoでの乗車は、単なる移動手段ではなく、「未来の社会システム」の一端に触れる感動的な体験でした。完璧に制御されたその動きは、長年電気と機械に携わってきた私にとって、技術の進歩がもたらす明るい未来を確信させてくれるものでした。

日本でも東京都内でWaymoの実証実験がスタートしています。間もなく日本でも一部のエリアでサービスがはじまるかもしれません。その時は我先にと乗ってみてください。それはきっと、あなたの移動に対する価値観を大きく変えることになるはずです。

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About Electric Manager

大学時代に電子工学を専攻し、電気自動車やソーラーカーの研究を行う。 電気工事士の資格も持ち、自動車メーカーでの電気自動車関連の仕事や電力会社での電気工事、その後は充電スタンドV2Hの営業など弱電から強電まで広いエリアを専門としています。

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