テスラ のアップデートで便利になったTeslaプロフィール
テスラ車の魅力はなんといってもOTA(Over the Air)アップデートです。車両のあらゆる部分をソフトウェアでコントロールできるように設計することで、後々ソフトウェアをアップデートすることで車の性能を向上していけるようにしています。ユーザーの利用状況などを吸い上げることにより、車両でのより効率的な電力コントロールなどを行うことで消費電力を減らし満充電での航続距離を向上させたりもしています。
2022年9月に行われた2022.24.5というアップデートでは、「Teslaプロフィール」の性能が格段に向上しました。Teslaプロフィールとは、テスラ車両に保存されているユーザーの座席、ミラー、ハンドルの位置調整を保存しておくものです。Teslaプロフィールは最大10件記録することができるため、家族で1台の車を利用する場合、それぞれの人の情報を登録しておくことで、乗り込んだ際に自分の設定を呼び出し、自動でセットされます。
少し前のアップデートでは、Bluetoothにより、ドライバーが運転席に乗り込む時にスマホを判別して乗り込む前に設定が自動で変わりようにもなっていましたが、今回さらに便利になりました。
テスラユーザーは購入時に「テスラアカウント」を開設し、これに車両を紐づけます。今回のアップデートでは、従来車両側に登録されていたTeslaプロフィールがネット経由でテスラアカウントにも保存され、ネット経由で同期が取れるようになりました。これにより、サポートされるModel3やModel Y、2021年以降のModel S、Model Xなどの車両で自分のシートセット情報が共有できるようになります。
何が便利になるのか?
自分の車両を利用している場合は今までとほとんど変わりませんが、クラウド(テスラアカウント)に保存されていることで、今後別の同一車両を乗ろうとする場合に、自分の設定情報を呼び出すことができるようになります。
例えば、自分がModel3を所有していて、旅先でレンタカーにModel3を借りた場合や、修理の際に代車でModel 3を出してもらった時などにテスラアカウントに保存されている車両の設定情報をOTAで呼び出して利用できます。会社で社用車としてテスラ車両を複数台持っていたら、どの車両にのってもクラウド経由でそのドライバーの設定情報が同期されるということになります。
すでにHertzなどは2021年にModel3を10万台購入すると発表しており、2022年末までにグローバルで順次展開し、今後独自の充電網も整備していくとしています。
座席やミラー位置だけじゃない!
Teslaプロフィールとテスラアカウントとの同期は、ドライバー情報だけでなく、オートパイロットの設定情報や空調、ナビの履歴、メディアの視聴履歴など様々なデータもOTA経由で同期されるため、あたかも自分のテスラを運転しているような感覚で利用できるようになります。
これは、カーシェアなどでも効力を発揮させるでしょう。都心部などのマンションなどでは、もはやマンション自体にテスラカーシェアが付いているものなども登場するでしょう。
アップデートでどんどん便利になるテスラ
このような機能は以前から搭載されると予告されていたもので、車種ごとの設定としてテスラアカウント経由で同期されるようです。今回はさらに、ブラインドスポットカメラの表示がより見やすく直感的にわかりやすい位置に変わったり、ユーザーインターフェースも改善されています。
このようにテスラはアップデートにより車両の性能を改善している一方で、他の車メーカーがしっかりと搭載している機能に未熟な部分も沢山あります。
Model3で言えば、ナビゲーションについては、経路案内や日本語対応、GPSの制度などにかなり問題があったり、オートワイパーは普段の雨天ではほぼ機能せず、オートハイビームは是非とも日産を見習って欲しいと思います。
もしかするとここまで対応していないということは、搭載しているセンサーの問題でソフトウェアではどうにもならない部分になっているのかもしれません。