火曜日 , 4月 16 2024

Audi Q4 e-tronの発表イベントで衝撃的な情報!

これは売れる!Q4 e-tronとAudiの戦略の凄さ!

2022年1月21日に行われたプレス向けのイベントで「RS e-tron GT」について、2022年生産予定台数のすべてを早くも完売してしまったと発表していたAudiですが、そのEV戦略の第3弾「Q4 e-tron」が日本でも発表され、その発売がいよいよ今年秋からスタートします。

Audiは2021年に販売されたe-tronが全体の1.5%しかなかったとするも、2025年までにはe-tronを全売り上げの35%まで引き上げるとしています。2026年から新に販売する車両は全て電気自動車(EV)にするともしています。

その戦略を進める大きな一歩となる重要な車がQ4 e-tronという事になります。そのQ4 e-tronを体験できる全国巡業イベントが開催されるという事でAudiのディーラーに行ってきました。

Audiディーラーに到着すると、ドラマチックにベールに包まれたQ4 e-tronが待っていました。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

Audiの急速充電インフラ計画が素晴らしい!

ベールを脱ぐ前に、Audiの電動化戦略について様々な情報が発表される中、一番気になっているのが、1月にも発表されていた急速充電インフラ整備に関する情報です。Q4 e-tronはその充電性能について前評判が高かったため、思わず聞き入ってしまいました。

Audiディーラーだけでなく、全国のフォルクスワーゲングループの充電ネットワークを使えるようにするという事ですが、今後設置される急速充電器は、日本国内でも最大級の充電性能である150kWの充電器を設置するという事でした。そして、その充電ネットワークは充電渋滞を避けるために、グループの車両のみが使えるように限定するとの事でした。これはAudiユーザーにとっては非常に利便性が高くなります。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

国産メーカーでは日産がCHAdeMO規格の急速充電ネットワークを構築しています。しかしながら、その充電スピードは1世代前のものになっているため、今後入れ替えを行っていくようですが、150kWのものを設置する場所は限定的であるようです。

Q4 e-tron が遂にアンベール!そして衝撃的な情報!

そしてアンベールされる前に私の聞き間違えでなければ良いのですが、Audiの方がこんなことを言っていました。「150kW級の充電設備が整った段階で、日本の充電インフラネットワークから抜けていきます・・・」

聞き間違えでなければ、これは衝撃的です。今後もフォルクスワーゲングループは150kW級の充電インフラを構築していき、やがてCHAdeMOから抜けていくというのです。おそらくテスラなどと同様、緊急用にCHAdeMO用の変換アダプタを用意するも、車体にはCHAdeMOを搭載しなくなるというのでしょう。

このようにEV戦略に重要な急速充電ネットワークもしっかりと整えるとし、更にQ4 e-tronの発表後の普及キャンペーンとして、自宅に設置する普通充電器の設置費用もサービスするとしています。この自宅充電についてもe-tronは最大で8kWの充電に対応していますので、通常の自宅充電と比較しても高性能な充電器を設置できることになります。

そしてアンベールされました!今回ロードショーで回ってきた車両は、Q4 e-tron S lineのガイザーブルーメタリックでした。まだ日本仕様になっていないもので、左ハンドルでした。残念ながら今回は試乗はできないため、展示車に触れるだけとなっています。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

デザインは最高、Q4は運転を楽しむEVへ

個人的にはホワイトを見たかったのですが、それでも良い色です!ファーストインプレッションは月並みですが、ため息が出るような「かっこいい・・・」です。Audiの独特なカーブを持つフォルムがAudiとしてのEV感をおもいっきり出しています。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

Volvo C40 Rechargeや日産アリアなど発売されている多くのEVがミッドサイズSUVであり、今後もトヨタbz4Xやスバル・ソルテラなどこのセグメントはEVが新しいライフスタイルを提供していくという意味で最も可能性が広がるエリアなのだろうと思います。その中で、Audi Q4は、ドライバーがEVでの運転や移動を楽しむ車としています。

そのため、搭載されたインフォテイメントシステムはドライバーのサポートに徹し、ナビゲーションについてはARヘッドアップディスプレイによる拡張現実でのナビゲートで正確にドライバーを誘導していきます。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

コクピットはドライバーの操作性を重視し、センターコンソールをより手元に近づけ、運転に集中できるような設計にしています。ドライバー専用の10.25インチのバーチャルコクピットでは、EVでの走りの状況を常に把握でき、移動の楽しみをさらに高める11.6インチのセンターモニターではAudioコントロールが楽しめます。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

電気自動車専用に設計されたプラットフォーム(MEB:Modular Electric drive Matrix)は、リアシートの床面にフラットな空間を提供し、リアシートも快適な空間に仕上がっています。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

ラゲッジスペースは520L(リットル)の大容量で、フロア下にも収納スペースが確保されています。リアシートを倒すことで更に1,490Lまで収納スペースが拡大します。

Audi Q4 e-tron エレクトリックライフ Electriclife.jp

Q4 e-tronのスペックは?

気になる電気自動車としてのスペックですが、以下の様な仕様となっています。

  • RWD(後輪駆動)
  • バッテリー容量:82kWh(実質:76.6kWh)
  • 航続距離 516km(WLTC:欧州値)
  • 最大充電出力:125kW
  • サイズ(mm) 全長:4588 全幅:1865 全高:1632

実用使いでの航続距離はこれよりも2割程度低くなることから、およそ410km程度の航続距離になると予想されます。この航続距離は遠出にも十分対応できるもので、更にフォルクスワーゲングループの150kW級の急速充電器が設置されていくことで、どこに行くにも心配なく、かつAudi専用の充電待ちの心配が限りなく少ない充電ネットワークの利用も可能になります。

自動車メーカーとしてユーザーとEVを研究し尽くしている

今のところ、他メーカーと比べてもこれほど現実的にユーザーの利便性を高めながらEVを販売していくメーカーは他に見当たらないのではないでしょうか。特に日本の場合CHAdeMOの充電ネットワークにまかせっきりで、メーカーが独自に充電ネットワークを構築し、しかもディーラー設置の急速充電器はAudiユーザーにしか開放しないことでユーザーエクスペリエンスを高めようとしています。自宅充電についても高スペックなものを用意して、旅先ではフォルクスワーゲングループの充電ネットワークと、今後他社ユーザーにも開放する形で目的地充電(宿泊施設や、リゾート地に設置された充電設備)を拡張していくようです。

e-tronはワンペダルにしていないところも走りはドライバーに任せるからとしているため、今後実際に運転した感覚が、e-tron GTとどのように違ってくるのかを早く試したいものです。

いずれにせよ、このミッドサイズクラスのSUVは価格帯も同じような設定になっていることから、充電設備設置キャンペーンやAudiとしてのサービス体制を考えると売れ筋のEVに入ってくるのではないでしょうか。

関連リンク

About Electric Manager

Check Also

JMS2023に行ってきた!(次世代自動車編)

自動車業界は今「モビリティ」として、新しい移動の楽しみを模索しています。各社どんな未来を見せてくれるのか楽しみです!まずは、JAPANA MOBILITY SHOW2023(JMS2023)の次世代自動車展編です。