充電インフラ個人導入と高度安全運転支援機能を補助!
令和4年3月31日より、令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金(以下CEV補助金)」の申請が始まりました。そしてその翌日、本年度(令和4年度)予算によるCEV補助金の概要が発表され、基本的には令和3年度補正予算と同額ではあるものの、高度安全運転支援機能を搭載した車両の場合は更に最大で10万円を追加補助するという概要が発表されました。
また、個人でV2Hなどの充放電設備導入を行う場合についても補助対象とすることも発表されました。
高度安全運転支援機能の普及を後押し
EVは内燃機関をモーターにしただけでなく、その先進的な運転支援技術を搭載していることでも話題になっています。近年多発している自動車の誤操作による事故の状況などもあり、高度安全運転支援機能の普及により事故を減少させたいという思惑もあります。現在までの所、高度安全運転支援機能の具体的な要件は以下の3点としています。
- 高精度な位置特定技術【必須事項】
国土地理院が定める国の座標に対して、25㎝程度の精度で自車位置の特定をすることのできる技術を有する車両。 - OTAによるソフトウェアアップデート機能【必須事項】
無線電気通信回線を用いて、運転自動化システムの安全性確保に関する機能をアップデートすることのできる車両。 - 路車間・車車間通信機能
路車間・車車間通信機能を、運転自動化システムの向上のために利用する車両。または路車間・車車間通信機能を安全運転支援機能として用いる車両。
上記1・2を備えた車両については7万円を追加し、1~3のすべてを搭載している車両に関しては10万円の補助が受けられるという事になっています。
つまり、令和3年度補正の最大補助金額85万円にプラス10万円で、最大で95万円の補助が受けられるようになるようです。
今回の導入補助では、更に電動二輪車、クリーンディーゼル、ミニカーなどにも補助金が用意されています。
個人宅にV2H充放電設備導入補助!
令和3年度補助金にはあって、補正ではなくなってしまった個人へのV2H充放電設備導入補助ですが、令和4年度予算では、個人・法人ともにV2H充放電設備導入に補助金が出ることになりました。
<V2H充放電設備補助上限>
- 設備費:上限75万円(補助率1/2)
- 工事費:個人上限40万円(補助率10/10)
法人上限95万円(補助率10/10)
これは日本国内で夏季・冬季に毎年のようにひっ迫している電力供給の問題もあり、V2Hを普及させることでピーク時の電力利用の分散に寄与します。また、有事の際に系統からの電力供給が途絶えた時でもEVから電力供給することで生活を持続させる役割も果たします。
V2Hも手が届く金額に!
例えばニチコンから発売されているEVパワーステーションは本体価格877,800円(税込)で工事費もおおよそ30万円くらいかかります。これだと、既に消費税も込みで120万円くらいかかってしまいますが、本体価格は1/2補助され、工事費は100%補助となるため、実際に係る費用は438,900円だけとなり、738,900円分が補助されるという事です。
車両本体も95万円の補助と更に地方自治体からの補助もあり、V2Hの設備が44万円であれば、設置も現実的なものになってきます。
現在nichikconのV2HはこのVCG-666CN7が主力機種となっていますが、より使いやすくなったセパレート型のV2Hの発売が予定されています。
何度も補助金について取り上げていますが、令和4年(2022年)はとにかくEVとそのインフラについて手厚く補助金が用意されています。自動車による脱炭素だけでなく、電力供給問題や交通事故問題などあらゆる社会問題に対応するために国も多くの投資を行っています。
令和4年度のCEV補助金の申請については2022年4月1日以降に納車された車両が対象になり、その申請は4月下旬から開始されるようです。対応車両などは今後発表されていくようです。更に詳しくは関連リンクより経済産業省の公式サイトをご覧ください。