2030年カーボンニュートラルに向けて
高級自動車メーカーのベントレーは、フォルクスワーゲングループの子会社として親会社と歩調を合わせ、自社が販売する車両のオール電化を公約しています。Bentley Motorsは、EV生産への大規模な投資、英国での「ドリームファクトリー」の刷新、そして2030年までのカーボンニュートラル化を含む「Beyond 100サステナビリティ戦略」の詳細を発表しました。ベントレーでは、「Beyond 100戦略」に英国でのドリームファクトリーや2030年までのカーボンニュートラルなどが含められています。
これまでのベントレーの電化への取り組みは、2035年を想定した電気自動車のコンセプトカーを発表し、プラグインハイブリッドのベンテイガを発売したのみでした。さらにベントレーは今年、2台目のPHEVであるフライングスパーを発表しました。
2020年秋からベントレーは10年後の2030年の目標を掲げており、全電動化の取り組みに大規模な資金を投入していることが判明しています。
A rendering of Bentley’s upcoming “Dream Factory” in the UK / Source: Bentley Motor Ltd.
ベントレーは2025年から電気自動車に本格参入
Bentley Motorsは、今後10年間で25億ポンド(およそ3,900億円)を投資する、「Beyond 100」と呼ぶサステナビリティ戦略の詳細を明らかにしました。まず始めにこの資金はベントレーの英国のクルーにある本社を電気自動車の開発および生産に対応させるために使用される予定です。
Bentley Motorsの会長兼CEOであるエイドリアン・ホール・マークは、新しい戦略について次のように語っています。
「Beyond 100は、ベントレー史上最も大胆な計画といえます。これは、これからわずか8年で100%BEVに移行することを含め、カーボンニュートラルを実現するためのロードマップとなっています。クルー本社で最初のBEVの生産を確保することは、ベントレーと英国にとって画期的な瞬間であり、で長期的に持続可能な未来を計画することになるのです。」
ベントレーはその後、最初の完全電気自動車(EV)を2025年に英国クルーのドリームファクトリーの組立ラインからロールオフする予定であると発表しました。この最初の電気自動車モデルは、2030年まで毎年1台ずつ新しいBEVモデルを導入するベントレーの「Five-in-Five」計画の幕開けとなります。
さらに、ベントリーは、同社の世界的なサプライチェーンが2025年までに、あるいはそれより早くカーボンニュートラルになるとしています。