金曜日 , 8月 14 2026

日産が電気自動車からレアアースをリサイクルする技術を開発

日本の電気自動車を牽引する日産がリサイクル技術を開発

現在自動車業界では、2035年新車販売のすべてを電動車にすることを目標に電気自動車の開発に力を入れています。電気自動車のモーターや電池などには希土類(レアアース)と呼ばれる地球上でも希少な元素が多く利用されています。

希土類は周期表の左から3番目の列、21番のスカンジウム(Sc)と39番のイットリウム(Y)、そして57番ランタン(La)から71番ルテチウム(Lu)までランタノイドシリーズ15個の、計17種類。周期表のランタノイドシリーズは性質が似ていることからここにまとめられています。

元素記号周期表 ELECTRICLIFE

モーターで使用している強力な磁石には、60番ネオジム(Nd)や66番ジスプロシウム(Dy)などのレアアースが含まれており、地球上に少ないがため、価格変動が大きく、地球環境への配慮も必要になってきます。

製造段階からリサイクルを意識した設計へ

今、製品開発を行う際に求められているのは、製造の段階から回収、リサイクルまで考えた素材選び、部品製造、組み立てです。作った業者は販売した製品をユーザーが使わなくなった段階で回収し、新しい製品づくりに利用できるように設計します。

これは限りある資源をリサイクルしてサステナブルな製品による新しい付加価値を提供するために必要なことです。電気自動車に使われているモーターや電池、その他部品類についてもこれらの発想が必要であるという事です。今回日産と早稲田大学はレアアース化合物を高純度で効率よく回収するリサイクル技術を共同開発し、数年後の実用化に向けて共同研究開発を行い、実証実験に成功しました。

日産と早稲田レアアース回収技術 ELECTRICLIFE.JP
日産と早稲田レアアース回収技術

レアアース98%の高い回収率

今回の研究成果として高い評価を受けているのが、効率の良さと高いレアアースの回収率です。通常はモーターを分解したりする作業を手作業などで行分ければならず時間が非常にかかっていました。リサイクルの推進のためには、コスト削減も重要な課題で、より短時間で高い効率での回収が必要です。

早稲田大学創造理工学部の山口研究室と日産の共同研究により、2019年にはモーターを解体することなくレアアースを回収することに成功し、回収プロセスを短縮を実現しました。

この手法では、モーターを溶融する際に、銑鉄(せんてつ)を入れることで溶融を促進させ、1400℃以上の大型炉に入れて溶かしていきます。モーターが溶けていく際にレアアースを酸化させ、フラックスを注入することで酸化したレアアースと密度の高い鉄などの物質を分離させて取り出します。

日産と早稲田レアアース回収技術 ELECTRICLIFE.JP
日産と早稲田レアアース回収技術

レアアースは98%という高い回収率を達成することができ、高効率で高純度のレアアースが回収できる技術として実用化が期待されています。

現在レアアースは電気自動車に多く利用されているため、使用量の削減も大きな課題となっています。日産はこの回収技術を実用化に向けて洗練させていくと同時に、レアアースを極力利用しないという製品、そして使ったとしても回収が容易になる製品の開発も併せて行っていく方針です。

About Mayasa

【自己紹介】 自宅に6kWの太陽光パネルを乗せ、TeslaのPowerWall(13.5kWh)を搭載しエネルギーを電力だけにして生活した場合、どうなるかを日々実験・検証しています。 「Electric Life」では、実際に使ったからこそ分かるリアルな感想と、一歩進んだ活用術をお届けします。 愛車は日産リーフ(2021年式) 【専門的に追究しているテーマ】 自宅での電力活用 【情報の信頼性について(発信ポリシー)】 記事内のレビューはすべて私自身が実際に使用した体験(一次情報)に基づいています。企業からの提供品やPR記事の場合は、その旨を記事内に明確に記載し、中立的な立場での評価を徹底しています。

Check Also

充電はたった10分?テスラ一強を崩す日本車の切り札『全固体電池』の実力と発売時期

全固体電池は本当にEVのゲームチェンジャーなのか? 圧倒的なメリットがある一方、世界シェアトップのCATL会長が慎重な姿勢を示す「寿命や製造コストのリアルな壁」を専門家が徹底解説。従来電池との違いから、気になる実用化時期まで詳しく迫ります。 ご質問はありますか?より特定の読者層(例: 投資家向け、エンジニア向け)に向けた内容への調整や、他のテーマでの記事作成なども可能です。

コメントを残す