月曜日 , 8月 8 2022

テスラ2022年の年次株主総会でイーロンマスクが語った事

テスラの株主総会「サイバーラウンドアップ2022」

2022年のテスラ年次株主総会が、アメリカ中部時間で8月4日(日本5日)にテキサス州オースティンにあるテスラのギガ・テキサス工場にて定員制限された中、限定された株主の参加のみで開催されました。同時にオンラインにて中継も行われました。

イーロンマスクの登場に熱狂する株主

これが株主総会の風景なのかと思わせる、テスラによる何かのイベントの様相で始まった株主総会は、数名の株主提案から始まり、その後熱狂的なファンのような株主によってイーロンマスクが迎えられました。

年末までに200万台を目指している

今年はヨーロッパ市場のハブ工場となるギガ・ベルリンと、この株主総会が行われているギガ・テキサスの2工場が稼働したこともあり、すでに150万台の車両を生産しているため、2022年は残りの数か月間で200万台の生産に到達することを目指しています。バックオーダーをたくさん抱えているテスラは生産さえできれば更に販売数を伸ばすことができるため、この2工場が稼働開始したのは大きな影響がありました。中国の上海工場はゼロコロナ政策により生産を停止するなどの影響もあったため、第二四半期については生産が落ち込んだものの、それでも高い数字を維持できていました。

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10年前の2012年には、2500台のロードスターと数百台のモデルSの生産だけしか行っておらず、3,000台にも満たなかった生産量が、1年で300万台を製造できる規模まで拡大されたという事になります。

それもあり、2022年にはキャッシュフローも非常に良くなっているという。

AIが人よりも桁違いに安全な運転システムをもたらす

現実世界の重要な部分を解決できるAIを自動運転を解決するために利用することは重要なことであるとマスク氏は語ります。そもそも既存の道路は人が目で見て判断するように設計されているため、自動運転を解決するには生物学的なニューラルネットワークが必要になり、カメラでの認識が重要であることを改めて訴えています。

これは自動運転技術として自動車メーカー各社が実験を行っい実用化を目指すLiDAR(Light detection and ranging:光による検知と測位)によるセンシングとは一線を画す考え方です。

テスラの自動運転システムをAIにより解決していくことで、最終的に何百万人もの命を救うことができ、何千万人もの重傷者が出るのを食い止めることができる、人よりもけた違いに安全な運転システムを目指せるとしています。

「かつてはエレベーターにもオペレーターがいた時代があって大きなリレーがありましたが、操作ミスをしていては仕事にならないため、ボタンを押すだけで自動で動くエレベーターに行きつきました。」とし、自動車事故を無くすことでより効果的な社会の実現を示唆しています。

テスラが変えた自動車業界

2009年、テスラが電気自動車のロードスターを生産した後の2010年、三菱がアイミーブを、日産がリーフを市場にリリースしました。これらは世界初となる一般向けの量産電気自動車です。これら電気自動車が成功するとは当時はだれも思っていませんでした。

今では、電気自動車がガソリン車から自動車のシェアを奪いつつあり、5年前には電気自動車に対して批判的だった世界の主要自動車メーカーはこぞって電気自動車の生産へとシフトし始めました。

Tesla Roadster エレクトリックライフ electriclife.jp
テスラ・ロードスター

テスラはどこよりも先に電動化の道こそが正しい道だと信じそれを続けています。そのため、広告を打たないテスラは、その先進性を見せつけることで車が売れ始め、多くの人が電気自動車を意識するようになると、脱炭素の流れも手伝って、大手自動車メーカーが参入し、広告を打ち始めます。大手自動車メーカーのユーザーがそれら広告により電気自動車を知った時、電動化を機にテスラへの乗り換えが起こる場合があります。

イーロンマスクは「競合他社が電気自動車を宣伝すると、そのたびにテスラの売り上げが上がるというのが面白い」と話しています。

年内に更に新工場を発表する

今年ギガ・ベルリンとギガ・テキサスの2つの工場を稼働させたテスラが、なんともう1つ工場を計画していることを発表しました。会場からは「どこか教えてくれ」との声が飛び交う中、秘密を貫いたイーロンマスクでしたが、実際にはいろいろな候補地から検討しているという事です。

Giga Texas
ギガ・テキサス Giga Factory Texas

持続可能性を加速させるのがテスラの使命

テスラは自動車の製造だけでなく、ソーラーパネルや蓄電池など、電力関連事業にも力を入れています。テスラのソーラーパネルが過去10年に供給したエネルギー全てを足し合わせると、製造に使ったエネルギーよりも多くのエネルギーを供給したことになります。

Giga Nevada
ギガ・ファクトリー・ネヴァダに広がる太陽光パネル。

バッテリーパックのリサイクルも始まっている

バッテリーに使われている素材は、レアアースなども含めて地球上の希少資源です。そのためリサイクルは非常に重要で、回収し再利用しない手はありません。テスラでもすでに行われていて、リサイクルの規模を拡大しているといいます。しかしバッテリーのライフサイクルは長く、現在それほど沢山のバッテリーで出てくるわけではなく、1週間で50を超える程度のバッテリーパックをリサイクルしているという事です。

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よく電気自動車はバッテリの生産などでトータルでCO2を大量に出しているから、脱炭素になっていないという情報を目にすることもありますが、既に世界中の大手自動車メーカーが電気自動車の生産にかかる工場はカーボンニュートラルを実現した工場で製造すると発表し具体的なタイムラインも示しています。電池も例外でなく、リサイクルも含めた形で既に生産からリサイクルまでが行われています。

また、工場のレイアウトや生産工程、部品の設計などを考慮することで更に持続可能が加速していきます。テスラモデルYでは、モデル3の時に171個のパーツに分かれていたものが、たったの2個のパーツにまですることで、生産効率を上げ、エネルギーの消費も最小限にしています。

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これらは工場の安全性にもつながっていて、労働者が働きやすい環境づくりへとつながっているようです。その為、工場を作るたびに多くの求人募集に多くの人が集まっています。

テスラの未来は?

テスラは自動運転の未来を描いていて、この完成を急いでいます。AIを活用し、人の運転よりも安全で人命を守るモビリティを完成させるため、今はその途上に居るということです。今回は新しい車両の発表などのサプライズはありませんでしたが、新工場により、まずは計画されている車両の安定供給を実現するというのが目下の目標という事になります。

生産能力は全世界で1億台は行けるかもしれないと語るイーロンマスクですが、独自路線で自動運転システムや一体成型の車体を設計するなど、次の新しいモデルに期待が高まります。

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