ボルボのワークスレーシングチームから誕生!
ポールスター(Polestar)は1996年に設立されたボルボのワークスレーシングチームを前身とするハイエンドな市販車の開発を行うブランドです。ボルボカーズの傘下にあるブランドで、本拠地はスウェーデンのヨーテボリにあります。
近年は主に電気自動車(EV)やハイブリットカーへの開発へと舵を切ったポールスターは、次世代のEVにGoogleのAndroidをコアにしたソフトウェアを過去数年にわたり共同開発しています。
ノースボルトとのバッテリー事業
ボルボは、スウェーデンのバッテリースタートアップである「ノースボルト」と合弁会社を設立し、ボルボとポールスターのEVに搭載するバッテリーを持続可能な開発と生産を行うことを2021年6月に発表しました。ノースボルトのCEOはテスラモーターズの元CPOのピーター・カールソン(Peter Carlson)氏です。
これにより2022年よりスウェーデン国内で、EV向けのバッテリーの生産を行うことになります。このジョイントベンチャーの計画では、ヨーロッパにギガファクトリーを設立し、年間50GWhの電池の生産を2026年中にスタートさせる予定です。
カーボンニュートラルに向けた取り組み
ボルボカーズでは、2025年ごろまでに、新車販売の50%をEV(完全電気自動車)にし、2030年にはすべての新車販売をEV飲みにするという目標を掲げています。このためには次世代の高機能なバッテリーを安定的に供給する仕組みが必要で、同国内で電池を調達するための整備をすすめています。
特にPolestarブランドを販売するにあたっては、環境を意識した啓蒙活動も行っていて、LCA(Life Cycle Assessment)をユーザーにも意識させようと情報提供も行っています。
全てのモデルのカーボンフットプリントを公開し、その製造工程を透明化することで、2050年のカーボンニュートラルに向けた、生産側の努力だけでなく、ユーザー側で取り組めることも提案しています。
ポールスターのモデル
Polestar 2
現在販売している電気自動車としては2019年に発表したポールスター2がフラッグシップセダンとして販売されています。2017年に発売したHV(ハイブリット車)Polestar1の後継となるものです。
満充電での航続距離はシングルモーターモデルで265マイル(426km)、デュアルモーターモデルで249マイル(400km)。搭載バッテリーは78kWhとなっていて、実用に十分な航続距離を確保しています。
このモデルからオペレーティングシステムにGoogleのAndroid Automotiveが搭載されました。
発売が待たれる「Polestar 3」
すでに2021年6月にプレスリリースされたPolestar 3は、Polestar初の完全電気自動車のSUVです。そのベールはまだ包まれたままですが、生産拠点は米国と中国となっていて、米国はサウスカロライナ州のリッジビルの工場で間もなく生産が開始される予定です。
ポールスター・プリセプトPolestar Precept
9月14日、ポールスターがコンセプトカーとして2020年より発表していた「Precept(プリセプト)」を2025年までに市場にリリースし量産化を始めることを決定しました。このモデルは、ポールスターの今後のEV戦略のビジョンを表す重要なモデルという位置づけになっています。
サイドから観音開きで広がるドアが特徴的なモデルで、サステナブルな素材を使った開発によって新しいデザインコンセプトの可能性が広がることをあらゆる部分で表現しています。
今後もEVシフトへの進んでいくポーラスターですが、公式サイトに日本語バージョンがないところを見ると、他の電気自動車スタートアップ同様、日本市場をまったくもって意識していないと思われます。