脱炭素の鍵となる電気の有効活用
人が使うエネルギーとして今後の有効活用を更に考えていかなければならないのは「電気」です。燃料など燃焼によりエネルギーを得ていたものは、再生可能エネルギーにより電気のエネルギーを得ることによって、温室効果ガスの削減を進めていく事になります。
当たり前だけど知らない「電気」の知識
友人・知人の方に是非聞いてみてもらいたいのが、自宅の壁に来ているコンセントは何ボルトの電圧で、どのような電気なのか、どんな契約で、どれくらいの量を使っているのかという事です。意外にも答えられない人の多さに驚きます。それだけ当たり前のものになっているという事ですが、一方でコストもかかっている事ですから、自宅でどれくらいのエネルギーを消費していて、それに対していくら支払う契約になっているかは知っておくべきです。
1960年~1970年代には高度成長期と重なり、日本の家庭に家電品が普及していき、新製品なども沢山市場に投入されていた時期です。世の中の話題の中心も家電品にあったため、日常的に電気に関する知識も身についていました。しかしそれらが当たり前になった現代では、家庭に供給されている電気の事などあまり考えなくなり、デジタル機器やソフトウェアの知識へと移行し、その源となる電力についての知識が忘れられてしまっています。
電気についての知識は必要不可欠
国は2030年までにすべての住まいに「ホーム・エネルギー・マネージメントシステム(HEMS:ヘムス)」の導入を進めるとしています。これは、家庭内で使われているエネルギーを見える化し、電気の無駄遣いをなくして有効活用していくための機器で、自宅のエネルギーが全て電気になっていくという事になります。ガスを利用していたとしてもそのガスの量などを電気で測定しデータ化して自宅内に設置されたスマートメーターなどに表示させます。
HEMSにはコンピューターが搭載されているため、各電化製品と通信を行い、将来的にはAIなどを使って電力量を自動でコントロールするなどを行うようになるでしょう。
電気の量を数値化できて設備が導入できても、自分自身に電気の知識が無いとどのように有効活用していくのかもよくわかりません。その為に電力に関することを色々と学んでいく事が大切です。本サイトでも、暮らしに役立つ電気の情報を提供していますが、書籍などでまとめて学習するのも良いでしょう。以下の「電力のキホンの本」などは脱炭素と絡めてて詳しく紹介しているのでお勧めの書籍です。
電力関連業界は今よりも技術者が必要
自宅の電気配線などをいじる場合には電気工事士による工事が必要です。電気自動車の充電スタンドを自宅や公共に設置したり、過疎地への送電電工など、自然から取得したエネルギーを電気に変換して利用することが進めばそれにかかわる技術者も必要です。今後電力関連の技術者は今よりも多く必要になります。
電気工事士などは免許が必要であるため、体系的に学ぶ仕組みが整っています。今後電気工事士などは人手不足も予想されることから、就職のためにはもちろんの事、資格取得にとどまったとしても今後の暮らしに必要な知識として知っておいて損はありません。
【技能試験対策キット】
電気の基本はおさえたい!
当サイトでも今後はこれら電気に関する知識を細かくお伝えしていきますが、電化による電気の有効活用は脱炭素社会を迎えるこれからはとても重要になります。まずは電気のキホンを抑え、その後自宅の環境をどのように整備していくのか、そして新電力などを含め、自分のライフスタイルにあった電力会社はどこなのかなどを正しく判断できるようになっていく必要があります。以下の「電気チョイス」などでは、自分にあった電力会社が選べますが、これにも自宅がどれくらいの電気量を必要としているかなどの知識が無ければ正しく判断できません。
>>【電気チョイス】
電気や電波は私たちの生活の中で重要な役割を果たすエネルギーですから、今後は小学校の教育課程などにしっかりと盛り込んでほしいものです。
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