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従来の車載電池で400km分を10分で充電「神行電池」

業界1位のCATLがEV充電を劇的に改善

車載電池として業界第1位の中国CATL社は、2023年8月に「神行(Shenxing)」電池と呼ばれる高速充電可能なバッテリーを発表、2023年末から生産を開始し、2024年第一四半期にはそのバッテリを搭載したEVが市場に登場するとしています。(記事冒頭の動画は、その発表会の様子を神行電池の部分から再生しています。)

車載電池は世界中の関連メーカーが競い合うようにして高密度電池の研究を行っており、現在リチウムイオンバッテリの中でも主流となっている三元系電池やLFP(リン酸鉄リチウムイオン)電池に代わる電池の開発を各社が発表しているが、それらが実際に市場に出てくるまではまだ数年が必要です。

今回発表された神行電池は、現在でも多くのEVに搭載されている比較的安価で高密度なエネルギー容量をもつLFPバッテリを改良したものになるため、出先などでの急速充電のソリューションを早期に解決できるものとして期待されています。

400km分をたったの10分で充電する4C急速充電

神行電池は常温であれば10分で400km走行分の充電が可能であるとしています。おそらくこれらはカタログ値となりますので、実際には1~2割程度落ちる可能性はあるものの、今現在リリースされている車載電池の中ではトップレベルの充電スピードになります。また、これを―10℃の低温環境での充電においても0%から充電を開始して30分で80%に到達するとアナウンスしました。

EVの充電については、電池がどれだけの電力を許容できるかと、充電器の性能も重要になります。今回「4C」の急速充電に対応しているとしていますが、この「C」とは充放電のスピードを表しているもので、「Cレート」と呼ばれています。電池の容量を1時間で完全充電(または放電)させる電流の大きさを1Cといいます。例えば日産リーフ40kWhのモデルで考えると、この電池容量をAhに直すと、日産リーフのシステム電圧は360Vなので、約111Ahとなり、この1Cは111Aとなります。もしこの電池が2Cであれば、222Aになるので、理論値では30分で充電可能となります。

CATL ShenXing LFP ELECTRICLIFE エレクトリックライフ
CTP (Cell to Package) 3.0 電池パック

2022年にCATLが発表した三元系の電池Qilin(麒麟)電池では、電池パックにCTP3.0を新しく設計し、高集積化に成功しています。神行電池についてもこのバッテリパックを採用することでLFPバッテリでも満充電での航続距離700km越えが可能になったということです。

さらにEVの普及が進む中国市場

今回の発表は2023年8月にCATLが独自に開催したイベントでの発表となっていて、現在中国市場では新車販売の実に25%がEVとなっていて、マーケットは既にアーリーアダプターからアーリーマジョリティへと移行していることを表しています。CATLは車載電池で世界シェアNO.1を6年連続キープしていますが、上位10社の中に、日本上陸を果たしたBYDもあわせて、中国企業が6社も入っています。

今回の新型LFP電池の登場により、CATLはEVが外出先での充電の際にかかる充電時間の問題を解決し、低価格な電池のエネルギー密度も向上させているため、更に低価格帯の車両への搭載を進めていく事を目標にしています。

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