ここでは、ELECTRICLIFEでの記事をより分かりやすく、なるべく正確にお伝えできるように、日本国内でも利用者が多いとされる電気自動車「日産リーフ」「日産サクラ」「テスラ」についての情報を調べ、公表されている資料を基に、ELECTRICLIFEとしての調査と洞察した大雑把なデータの根拠について解説していきます。
1、テスラオーナーの数
報道や統計データを基におおよその数を推定しました。
推定される累計ユーザー数(販売台数): 約3万5千台 (2025年8月時点までの累計推定)
算出の根拠と詳細
この推定値は、過去の報道における累計台数と、近年の年間販売台数を積み上げて算出したものです。
- 2022年1月時点での累計: 複数の報道(Business Insider Japanなど)によると、2014年の国内導入から2022年1月下旬までの累計販売台数は約1万1,000台強でした。
- 近年の年間販売台数:
- 2022年: 約6,000台(前年比での増減に関する報道より推定)
- 2023年: 約5,500台〜5,600台
- 2024年: 約5,650台
- 2025年の販売動向: 2025年は販売が好調で、1月〜8月までの8ヶ月間だけで約6,570台が販売されたと報じられています。これは、2024年の年間販売台数をすでに上回るペースです。
推定の内訳(概算): 11,000 (2022年1月まで) + 6,000 (2022年) + 5,500 (2023年) + 5,650 (2024年) + 6,570 (2025年1〜8月) = 約34,720台
結論として、2025年秋現在、日本国内のテスラ車は累計で約3万5千台が販売されており、これが「おおよそのユーザー数」の目安となると考えられます。
ただし、これはあくまで輸入・販売された累計台数に基づく推定値であり、中古車市場での流通や、現在の実際の稼働台数とは異なる可能性がある点にご留意ください。
テスラの販売台数に関する情報源
テスラは公式に国別の詳細な販売台数を公表しないため、報道からの推定が中心となります。
- 2025年の販売動向に関する報道(推定の積み上げに使用)
- 記事名: テスラの国内販売が好調 2025年1~6月期は前年比7割増 値下げや出店攻勢が奏功
- 内容: 2025年上期(1~6月)の販売台数が約4500台と推定される旨の報道。
- (参考)過去の累計台数の基点となった報道
- 私の回答(2022年1月時点で約1万1,000台強)は、当時Business Insider Japanなどで報じられた数値を基点としています。
2,日産リーフの国内累計販売台数
現時点(2025年11月)での日産リーフの国内累計販売台数は、約18万3,000台と推定されます。
これは、日産リーフが2010年に世界初の量産型EVとして発売されて以来、長期間にわたり日本市場におけるEV普及の牽引役であったことを示しています。
算出の根拠と詳細
この数値は、日産の公式発表や近年の販売統計を基に積み上げて算出した推定値です。
- 基準となる累計台数: 日産の公式ブログ(EV2ブログ)によると、2022年10月末の時点で、日産リーフの国内累計販売台数は約16万7,000台に達していました。
- 2022年11月以降の積み上げ(推定):
- 2023年度(2023年4月~2024年3月): 報道(ELECTRICLIFEなど)によると、この年度のリーフの販売台数は約7,100台でした。
- 2022年11月~2023年3月 + 2024年4月~2025年10月: 近年、日産のEV販売の主力は軽EVの「サクラ」に移行しており、リーフの販売ペースは落ち着いています。これらの期間(計約2年分)の販売台数を約9,000台と推定しました。
推定の内訳(概算): 167,000 (2022年10月まで) + 7,100 (2023年度) + 9,000 (その他期間の推定) = 約183,100台
ただし、日産のEVラインナップにおいては、近年「サクラ」が国内販売の大部分を占めており、リーフは「国内で最も普及しているEV」の座をサクラに譲りつつある状況です。
日産リーフの販売台数に関する情報源
- 累計販売台数の基点(日産公式)
- 記事名: サクラも追い風!日産は電気自動車(EV)販売台数ナンバー1
- URL:
https://ev2.nissan.co.jp/BLOG/766/(日産公式EV2ブログ) - 内容: 2022年10月末時点でのリーフの国内累計販売台数(登録台数)が約16万7,000台であると明記されています。推定は主にこの数値を基点としています。
- 中古車輸出(現在の登録台数推定)に関する参考情報
- URL: https://www.goonews.jp/data_bank.php?id=317
- 内容: ロシアやアラブなどへの輸出が活発であることを示す報道。リーフの初期モデルが中古EV輸出の主要な割合を占めていることは、多くの業界報道で指摘されています。
3. 日産サクラの累計販売台数
日産サクラの日本国内における累計販売台数(=現在の登録台数に最も近い数値)は、2022年6月の発売から現在(2025年11月)までで、約10万台に達していると推定されます。
算出の根拠と詳細
この推定値は、日産の公式発表や業界の販売統計を積み上げて算出したものです。
- 2025年3月末(2024年度末)時点の累計: 日産の発表や販売データ(日本自動車販売協会連合会など)を基に計算すると、2022年6月の発売から2025年3月末までの累計販売台数は約8万8,000台でした。
- 2022年度(2022年6月~2023年3月)
- 2023年度(2023年4月~2024年3月)
- 2024年度(2024年4月~2025年3月):約2万800台 (※年度ごとの集計と暦年での集計を組み合わせて算出)
- 2025年4月以降の積み上げ(推定): 2024年度の月平均販売台数(約1,700台~1,800台)が2025年度も続いていると仮定します。
- 2025年4月~10月(7ヶ月間)の推定販売台数: 約1,800台/月 × 7ヶ月 = 約1万2,600台
- 現在の推定累計台数: (2025年3月末時点) 88,000台 + (4月~10月の推定) 12,600台 = 約10万600台
結論として、日産サクラの累計販売台数(登録台数)は、2025年秋の時点で10万台の大台に達していると考えられます。
参考情報: 日産サクラは、三菱自動車の「eKクロスEV」と共同開発された姉妹車です。2024年9月末の時点で、この2車種を合計した生産累計台数が10万台を達成したと発表されています。サクラはeKクロスEVよりも販売台数が多いため、上記の販売台数の推定値(2025年秋時点でサクラ単体で約10万台)は、この生産状況とも整合性が取れています。
日産サクラの販売台数に関する情報源
サクラの台数は、日産の公式発表や業界団体の統計から比較的正確に追うことができます。
- 生産台数(eKクロスEVとの合計)の公式発表
- 記事名: 軽乗用EV『eKクロス EV』『日産サクラ』、生産累計10万台を達成
- URL:
https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsroom/newsrelease/2024/20240927_1.html(三菱自動車工業 ニュースルーム) - 内容: 2024年9月27日時点で、姉妹車である三菱eKクロスEVと日産サクラを合計した生産台数が10万台に達したという発表。サクラの販売台数推定の妥当性を裏付ける重要な情報です。
- 2024年度の販売台数(日産公式)
- 記事名: 「日産サクラ」、3年連続で国内市場における電気自動車(EV)販売台数No.1を獲得
- URL:
https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/250411-01-j(日産自動車 ニュースルーム) - 内容: 2024年度(2024年4月~2025年3月)のサクラの国内販売台数が20,832台であったという発表。
- 2023年度の販売台数(日産公式)
- 記事名: 「日産サクラ」が2023年度の国内販売で電気自動車販売台数No.1を獲得
- URL:
https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/240411-01-j(日産自動車 ニュースルーム) - 内容: 2023年度(2023年4月~2024年3月)のサクラの国内販売台数が34,083台であったという発表。
累計販売台数から推測するそれぞれの車種の現在の登録台数
累計販売台数から「現在の登録台数(=実際に国内で稼働している台数)」を推測する場合、① 事故や寿命による廃車 と ② 中古車としての海外輸出 という2つの減少要因を考慮する必要があります。
これらの要因は、車種の発売時期や特性によって大きく異なるため、車種ごとに推測値は変わってきます。
1. 日産サクラ
- 累計販売台数 (推定): 約10万台
- 現在の登録台数 (推定): 約9万5,000台 以上
【推測の根拠】
- 経過年数が短い: 2022年6月発売であり、最も古い車でもまだ約3年半です。
- 廃車が少ない: 自動車の平均使用年数(約13~14年)から見ても、事故による廃車(全損)を除き、寿命や故障による廃車はほとんど発生していないと考えられます。
- 輸出が少ない: 国内の中古車市場でも高値で安定しており、現時点では海外へ中古車として大量に輸出される段階にはありません。
結論: ほぼ累計販売台数に近い台数が、現在も国内で登録・使用されていると推測されます。
2. 日産リーフ
- 累計販売台数 (推定): 約18万3,000台
- 現在の登録台数 (推定): 約11万5,000 〜 12万台
【推測の根拠】
- 経過年数が長い: 2010年発売であり、最長で15年が経過しています。
- 初期モデルのバッテリー劣化: 特に初期(2010年~2015年頃)のモデルは、バッテリーの劣化により国内での中古車としての価値が大幅に低下しています。
- 活発な中古車輸出: 国内で価値が下がった初期モデルのリーフは、安価なEVとしてニュージーランド、ロシア(他国経由含む)、アフリカ諸国などへ非常に活発に輸出されています。報道によれば、中古EVの輸出は年間2万台規模に達しており、その多くはリーフと見られています。
結論: 累計販売台数から、初期モデルの廃車分と、継続的に行われている数万台規模の輸出分を差し引く必要があり、残存率は60%~70%程度(累計販売台数のうち約6万台~7万台が国内から抹消)と推測されます。
3. テスラ(全車種)
- 累計販売台数 (推定): 約3万5,000台
- 現在の登録台数 (推定): 約3万 〜 3万1,500台
【推測の根拠】
- 経過年数(本格普及期から): 国内で本格的に普及し始めたのはモデル3が納車された2019年頃からで、約6年程度です。
- 一定数の輸出: テスラも中古車が海外(特に韓国や東南アジア)へ輸出されるケースが確認されています。国内でのバッテリー状態の評価が難しく価格が下がりやすい一方、海外では需要があるためです。
- 事故による廃車: リーフやサクラに比べ高性能なモデルが多く、事故による廃車も一定数発生していると推測されます。
結論: サクラほどではありませんが、リーフに比べれば国内残存率は高いと推測されます。累計販売台数の約85%~90%程度が現在の登録台数と考えられます。
推定登録台数の比較まとめ
| 車種 | 累計販売台数(推定) | 現在の登録台数(推定) | 国内残存率 (推定) |
| 日産 リーフ | 約 18万 3,000 台 | 約 11万 5,000 台 | 約 63% |
| 日産 サクラ | 約 10万 台 | 約 9万 5,000 台 | 約 95% |
| テスラ (全車種) | 約 3万 5,000 台 | 約 3万 台 | 約 86% |