カナダのEVメーカー、エレクトラメカニカ(ElectraMeccanica)が、「SOLO」に荷台を付けた「SOLO Cargo」を公式に発表しました。2016年に1人乗りEV三輪車「SOLO」を発表した際、都市交通に革命を起こす事を誓いましたが、荷台の増設によって、革命の駒を進めることができるでしょうか。
ElectraMeccanica 1人乗りEV「SOLO Cargo」を2022年内の納車開始を発表
「SOLO Cargo」の存在が明らかになったのは昨年8月末の事でしたが、当時は業務向けであることと都市交通向けであるということ以外の詳細については何も情報を得ることができず、販売開始時期についても触れられないままでした。しかしこの度、満を持して、この新しい三輪EVのスペックと販売開始時期が公式発表され、今年の下半期には納車が始まることが明らかになりました。新バージョンは、これまでのSOLOが当初から目指してきた「幅広い用途に対応できるようにする」という目標をさらに後押しするものとなるでしょう。
気になるそのスペックですが、航続距離は100マイル(161 km)、速度は最高で時速80 mph(時速 129 km/h)。エンジンの回転力を車輪に伝えるドライブトレインには、先代SOLOから引き継いだ、17.4kWhのリチウムイオン電池から供給される56hpの電気モーターが搭載されているようです。またリアのカーゴボックスはSOLOの2倍以上の容量を持ち、11.8立方フィート(約334L)のスペースを持つようになりました。
標準装備として、運転席と荷物を隔てるバルクヘッドやカーゴ用ネット、カーゴスペースのライト、インターネットを介して様々な情報を管理できるテレマティクス対応機器、そして調整・折りたたみが可能なフロアパネルなどが装備されています。また安全性を高めるため、屋根には高い強度と耐熱性のあるケブラーが使用されています。ケブラーは、飛行機の機体や船体の補強、防弾チョッキにも使われる素材です。
さらに外部オプションで外装ラッピングは、グラフィックやロゴなど乗る人のセンスでカスタマイズすることが可能です。また、食品の配達用に保温・保冷機能を付けたり、ストロボライトの装飾、鍵付きの箱、棚などの設置も可能になりました。
ElectraMeccanicaのCEOであるKevinPavlovは声明で「SOLO Cargoの試作品はすでにカリフォルニア州とアリゾナ州の様々な分野で利用されており、高評価をいただいています。これまでの私たちの努力が自動車産業界の関係者から、高い関心が寄せられている手ごたえを感じています。」と述べています。
「SOLO Cargo」の販売価格は標準仕様で24,500ドル(日本円 約284万円)。現在予約受付中で、取得までの全てのプロセスのサポートと購入後の保証を約束しています。