「Part of your home」— シャープが定義する新しいモビリティの概念
家電メーカーとして「くらし」を見つめてきたシャープが開発するEVコンセプトモデル「LDK+」は、従来の車の役割を根本から変えるまさに新しいEVとしての機能がモビリティを変えていく事を表したコンセプトモデルです。 LDK+の新しいコンセプトモデル第二弾は、国内最大級のモビリティーイベント「Japan Mobility Show 2025」にて注目コンセプトカーの1つとして公開されています。

これまでの車はガレージにつくと「おやすみ」となる存在でしたが、「LDK+」はガレージに“Park”した瞬間に”Part of your home”になることを目指しています。このコンセプトの核は、“止まっている時間”を「リビングルームの拡張空間」として活用するという点にあります。

LDK+は、家族や日々の生活と「ずっといっしょ」にいることを目指し、家とひとつになっていくモビリティです。単なる移動手段ではなく、家にドッキングすることで、書斎になったり、勉強部屋になったり、シアタールームになったりと、生活空間の多機能な一部として機能します。
このコンセプトモデルの第二弾は、鴻海科技集團(Foxconn)のEV「Model A」をベースに開発され、コンパクトミニバンサイズながら、ゆったりと過ごせる広々とした車内空間を実現しています。
「LDK+」が実現する、時間帯ごとの活用シーンと革新技術
LDK+の車内空間は、時間帯や家族のニーズに応じてフレキシブルに変化します。
AIサポーターと共に宿題が捗る快適空間
車内がそのまま勉強部屋へと変わり、子どもたちの宿題をサポートします。
• CE-LLM(AI)搭載: LDK+に搭載されたAIは、音声による車載機器操作だけでなく、各ユーザーのサポーターとしても対応します。シャープ独自のAI技術であるCE-LLM(Communication Edge – Large Language Model)により、会話の内容からユーザーの感情を理解し、カメラや位置情報などのセンサー情報に基づいて、ユーザーを理解した会話を実現します。
• 格納式テーブル: 運転席横のコンソールボックスに格納されており、中央空間に移動させて天板を展開することで、仕事や勉強、趣味部屋など、多岐にわたる用途に活用できます。
対面空間で実現する快適なワークスペース
停車中は、車内を快適なリモートワーク部屋として活用できます。

• 回転シート: 運転席を後ろ向きに回転させることで、後部座席と対面する空間、つまりリビングのような空間が誕生します。この状態で格納式テーブルやスクリーンを使用すれば、仕事部屋として活用可能です。
• 広範囲照明: 車内全体を照らす間接照明と、読書や書き物などの手元作業に適したスポットライトを組み合わせることで、使用シーンに応じた明るい空間を演出します。
液晶シャッターで実現する究極のプライベート空間
集中したい時間やプライベートな空間を確保したい時に、LDK+の機能が発揮されます。
• 液晶シャッター: 後部の窓には液晶シャッターが搭載されており、ワンタッチで外部を遮断し、親子のプライベート空間を実現します。これにより、集中してギターやゲームを楽しむことができます。
• ソーラーパネル: ルーフに搭載されたソーラーパネルが日中に電気をつくって充電するため、貯めた電気を利用することで節電に貢献します。
大スクリーンで楽しむミニ映画館
家族団らんの時間を演出するため、車内はミニ映画館へと変貌します。

• スクリーン・プロジェクター: ルーフに格納された巻取り式スクリーンと、コンソールボックス内に格納されたプロジェクターを使用し、シアタールームのような空間を実現します。

• 空気清浄機能: プラズマクラスターイオンと光触媒ボックスにより空気をきれいにすることで、快適な空間を提供します。
家電・エネルギーとの連携:AIoTとV2H
LDK+は、車内環境の革新だけでなく、家全体との連携を前提として設計されています。
• AIoT連携: 当社のAIoTプラットフォームを通じて、キッチン、空調、ランドリーなど家の中の家電とEVが連携します。AIが生活パターンや好みを学習し、「人に寄り添う」新しいライフスタイルを創出します。
• エネルギーマネジメント: V2H(Vehicle to Home)システムとも連携し、太陽光発電や住宅用蓄電池と組み合わせることで、効率的なエネルギーマネジメントを実現します。
開発協力体制がカギ
LDK+のコンセプトモデル開発に不可欠なのが、電気自動車(EV)の駆動系や電力のコントロールなどEVの基本部分の技術をもつ企業との協業です。家電メーカーシャープとしては、インテリア部分にその能力を発揮できますが、EVは移動の快適さも重要なため、快適な乗り心地や効率的な電力の活用なども重要です。
LDK+の第一弾の時には、EVメーカーのフォロフライ株式会社が、商用1トンEV国内トップシェアの技術力を活かし、EVエンジニアリング領域の知見を提供していましたが、第2弾では、鴻海(FOXCONN)のModelAをベースに開発がすすめられています。鴻海といえば、三菱自動車とOEM供給などの覚書を締結したこともあり、鴻海の子会社であるSHARPも鴻海との協業が濃厚です。
シャープは、未来の暮らしとモビリティが融合する新たな価値創造に取り組んでいくとしており、「LDK+」は、移動中も駐車中も家族の生活の中心にあり続ける、次世代のスマートホームデバイスとしての役割を担っていくでしょう。
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