火曜日 , 9月 27 2022

10年以上大きな事故が無い日産リーフの電池

世界に電気自動車の可能性を示した「日産リーフ」

2009年に発表され、2010年から販売されるようになった世界初の一般向け量産型の電気自動車(EV)日産リーフは、2022年までにグローバルで60万台以上を市場に投入し、電気自動車が日常生活でも十分使えるものである事を示しました。

実は、電気自動車としては、三菱自動車工業が2006年に発表したi-MiEVの方が市場に投入されたのは先で、2009年から法人を中心に発売していました。そのため「一般向け量産車両」としては日産リーフが世界初という事になります。

これまでの電気自動車はいわゆる「アーリーアダプター」が中心となり、電気の知識を有し、新しいものを上手に使いこなせている人たちが率先して購入していました。i-MiEVなどは法人向けにもかかわらず中古市場などに出回ったものを個人で手に入れて自宅充電で活用している人たちも見かけました。

今、2050年のカーボンニュートラルに向け、自動車業界も急激なEVシフトにさらされています。海外勢が多くのラインナップを用意してジワジワと販売台数を伸ばす中、それらと比較した時にその良さを再発見され、いよいよアーリーマジョリティ(前期追随層)へと広がりを見せています。

日産リーフの安全性を支えたバッテリー!

EVは駆動系で言えばモーターとバッテリー、そしてそれらを制御するコンピュータの性能が重要になってきます。高密度で安全なバッテリが求められ、最小限のエネルギーで最大限の力を生み出すモーターにより駆動させます。利用する電力は無駄なく最適に利用できるよう、コンピュータで制御するというわけです。

2023 Nissan LEAF エレクトリックライフ electriclife.jp

中でも航続距離や走行性能、なにより安全性にも関わってくる電池は非常に重要な要素です。

電池は電気化学反応を電気エネルギーに変えて使うもので、現在多くのEVに搭載されているリチウムイオン系のバッテリについては、高品質なバッテリの開発が要求されています。

リーフ発売から12年大きなバッテリー事故が起きていない

リーフがEVの信頼性を獲得してきた上で、特筆すべきはこのバッテリーパックでの事故らしい事故が12年間で全く発生していないという事です。急速に進むEVシフトの中、世界のEVスタートアップや大手自動車メーカーが採用した電池による発火事故は年に数回報告されてきています。走りの性能や新しいEVでのライフスタイルなど革新性と比較して地味な安全性は、なにより重要な部分であると言えます。

長年日本で開発してきた高品質なバッテリーと事故や水没の際にも、爆発や漏電が起こらないような安全性能は年々向上し、10年前とは比べ物にならないものになっています。

Nissan LEAF エレクトリックライフ electriclife.jp

日産リーフに搭載されているバッテリは、日産の100%子会社である車載電池開発のAESC(オートモーティブ・エナジー・サプライ)によって生産されているものです。日本、米国、イギリスなどの工場で生産されたバッテリーがグローバルで販売されるリーフに供給されていたわけです。

AESCは2019年3月末に中国の再生可能エネルギー関連企業のエンビジョングループに売却され、「エンビジョンAESCジャパン」と商号が変更となりました。以降、日産の出資率は20%となっています。

2023 Nissan LEAF エレクトリックライフ electriclife.jp

AESCをエンビジョンへと売却することで、今後グローバルで需要が増す電池生産への体制強化が行われていきます。現在では中国CATLや韓国LGエナジーソリューション、パナソニックなどがEVの車載電池のシェアの多くを占めていますが、エンビジョンAESCジャパンが更なるシェア獲得に向け動き出す事になります。

2021年夏にエンビジョンAESCグループはフランス、イギリス、日本の茨城に電池工場の建設計画を発表しました。その後スペインにも工場建設を発表し、莫大な投資を行っています。これら工場では新世代リチウムイオン電池「GEN5(600Wh/L)」の生産や続く次世代のGEN6、そして全個体バッテリーへと生産を移行し、少なくとも5年はバッテリー密度の向上が期待できるとしています。

現在は日産の車両に特化した形でのバッテリー供給を行っていますが、中国傘下にはいり、資源の調達やグローバル展開が進むことで、新しいEVスタートアップへのバッテリー供給なども始まっていくかもしれません。

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