日曜日 , 4月 21 2024

EQB試乗!メルセデスベンツは良いEVを出してくる!

あらゆるニーズに対応した高品質なコンパクトSUV

メルセデスベンツのEVシリーズ、Mercedes-EQに新しく仲間入りしたEQBに試乗してきました。前評判から期待値の高いSUVだっただけに、かなり気になっていました。第一印象ですが、やっぱりメルセデスベンツはかっこいい!独特のデザイン、重厚感があります。

試乗用に用意されていたのはEQB250で、AMGラインパッケージ仕様にデザインされたものなので、標準パッケージとフロント部分のデザインがよりシャープに引き締まった感じになっています。こちらを見せられてしまうと、AMGラインパッケージにしたくなります。色はマウンテングレーマグノカラーの2022年モデルです。

Mercedes-Benz EQB メルセデスベンツ エレクトリックライフ ELECTRICLIFE.JP

2022年モデルはすでに納車が始まっていますが、購入するなら2023年モデルの予約も始まっていますので、そちらがオススメです。理由は後述します。

コンパクトSUVなのに7人乗り仕様

まず最大の特徴であるファミリー用途にも対応した7人乗り仕様。コンパクトSUVなのに、3列目シートを用意して、かつその居住性を確保したのがすごい。以前テスラモデルXの7人乗り仕様の3列目を試しましたが、モデルXの場合3列目の天井がボディの形状によりかなり低くなっています。EQBはボディ形状がリアに向けてフラットになっているため居住性が確保されているので、大人も乗れます。

Mercedes-Benz EQB メルセデスベンツ エレクトリックライフ ELECTRICLIFE.JP

3列目シートサイドには、小さな窓もついていて、その下には携帯電話の充電など多目的につかえるUSB TYPE-Cポートがついた物置が付いています。3列目の利用者が少しでも快適に過ごせるためのツールを用意しているところも細かい配慮になっています。

3列目シートを利用することも考えるのであれば、やはり広い解放感を得るためにパノラミックスライディングルール(ガラスルーフ)は必須装備になるでしょう。

Mercedes-Benz EQB メルセデスベンツ エレクトリックライフ ELECTRICLIFE.JP

3列目と2列目のシートを倒せばフルフラットになった広いラゲッジルームになります。ハッチバックの開閉については、リアゲートについている自動開閉ボタンで行えますが、運転席のドアにもハッチバックのオープンボタンがついています。しかし運転席ドアでは、閉めることができなくなっています。これは、閉じるときにはリアで周辺の安全を確認してから行うようにあえてこのような仕様にしているようです。

Mercedes-Benz EQB メルセデスベンツ エレクトリックライフ ELECTRICLIFE.JP

運転席と助手席については、2022年モデルでは電動シートアジャストなどがついておらず、ハンドルもシートも手動で合わせる形になっています。その分価格も抑えられているようですが、2022年モデルについては半導体不足の影響などを大きく受けている関係もあって、止むを得ずこのような仕様になっているという事でした。

メルセデスベンツがEVになるとこうなる!

今回メルセデスベンツの電気自動車(EV)に初めて乗車するため、その走りの性能は非常に気になるところでした。まずコクピットに座ってみると、やはりデザインの付加価値は非常に高い内装です。電気自動車EQシリーズで共通のデザインになっていて、試乗車はAMGラインになっているため、エアコンのアウトレットがシルバーになっています。この部分を含め、ダッシュボードやセンターコンソールドア部分にLEDの関節光が用意されていて、この部分が64色から選べるアンビエントライトになっています。写真では運転席部分のエアアウトレットの円が青っぽくなっていますが、この色合いを変えるだけでガラッと車内の雰囲気も変わります。左手シフトレバーの部分にはインフォテイメントシステムを操作するタッチパットがありますが、ステアリング部分にも親指で操作できる小さな正方形の黒いタッチパッドがついています。

早速一般道に出て走行してみましたが、EQB250は0-100 9秒弱とさほど早くないですが、それでも初速はしっかりとEVならではの加速感があります。無理な加速にならないため、思いっきり踏み込んでも突然体にGがかかるような無理な発進はしません。きれいな走り出しをすると言えばよいでしょうか、このあたりはメルセデスベンツが内燃機関からEVに変えるとこんな感じなるのか・・・と思わされます。

回生ブレーキはその強さを変えられますが、最も回生ブレーキが利く状態が心地よいEVらしい減速を行います。そして、最後はブレーキが必要です。この部分は今後是非ワンペダルドライブにしてほしいところです。

なめらから運転支援と安全性能

これも良かったのが、一般道での運転支援です。ハンドル右側についているSETボタンで簡単に自動追従走行をONにできます。スピード調整も手元でできて、制動と発進も非常に滑らかで違和感のない運転支援になっています。手を添えておくだけでステアリングアシストも効き、ドライバーの運転をメルセデスベンツの「インテリジェントドライブ」がサポートします。このサポート感がかなりいい感じです。

Mercedes-Benz EQB メルセデスベンツ エレクトリックライフ ELECTRICLIFE.JP

EVとしての質を元々の車の質で更に向上させている

日本の自動車メーカーが中々まともな電気自動車をリリースできない中、さらっとEQA、EQCを登場させ、更に様々なニーズに対応すべくEQB、そしてハイエンドなEVとしてEQEやEQSと続々EV化をすすめているところなどはさすがメルセデスベンツと言えます。

<EQB250の基本スペック>

  • バッテリー容量:66.5kWh
  • 駆動方式:FWD
  • 満充電航続距離:520km(WLTCモード)
  • 0-100km/h :8.9秒
  • システム最高出力:140kW(190PS)

航続距離については実際に利用していくと420km前後になると予想されます。見た時にフロントガラスの立ち上がり方が他メーカーに比べて急であるため、空力性能は低いかと思いきや、この形状でCd:0.28を実現しています。テスラモデルYなどはCd値を相当意識したデザインにして0.23という数値です。

これらを見ていくと、電気自動車としての質という点だけを見ても、電気自動車専門のテスラがリリースしているモデルYや日産アリアなどと比較してもかなり良いスペックを持っています。加速性能が見劣りする感じがしますが、実際に運転してみてもそれを感じさせない乗り味を持っています。

EVの普及を促すモデル

EQBはあらゆるニーズに対応したEVのコンパクトSUVですが、2022年モデルについては電動シートなどがついていない事もありメルセデスベンツのEVとしては、かなり価格が抑えられている印象を受けます。すでに2023年モデルの予約も始まっていることから、今後は完璧な仕様のモデルへと移行していくでしょうが、そうなるとそれなりの価格設定へも移行していきます。

Mercedes-Benz EQB メルセデスベンツ エレクトリックライフ ELECTRICLIFE.JP

Mercedes-Benz EQB メルセデスベンツ エレクトリックライフ ELECTRICLIFE.JP

EQA、EQB、EQCはそれぞれコンパクトSUVとして、まずはEV化を広く普及させるためシリーズとなり、よりハイエンドなEVとしてはEQEやEQS、そしてメルセデスベンツのテクノロジーを結集させたEQXXへと続きます。

今回はヤナセ所沢店にお邪魔して試乗させていただきました。SUVモデルのEVを検討中であるため、かなり興味深い一台でした。

関連リンク

About teslakamo

Teslaの話題を中心に、電気自動車の実際をレポートします。

Check Also

タイ バンコクの渋滞 エレクトリックライフ ELECTRICLIFE

タイ市場2030年までにEV比率30%へ向けた投資が加速

タイ政府は2030年までに自動車生産台数の30%を電気自動車(EV)にするという「30@30」政策を推進していて、世界の国々が2050年のカーボンニュートラルを目指す中、タイ政府も二酸化炭素についてはカーボンニュートラルを2050年までに実現しするとしています。この目標実現に向けBEVの販売が急拡大しています。