過酷な日本の夏、EVなら車内で快適に過ごせる!
過酷な日本の夏、EVもガソリン車も距離が走らなくなる季節になりました。EVは夏も冬も弱いと言われがちですが、快適性を考えたらもやはガソリン車には戻れない。今回も事務局所有の日産リーフZAA-ZE1の2021年モデルを使って、真夏の電費実験を行ってみます。
とある猛暑日に、12時~17時の5時間、ラジオ放送を聞きながら、走行せずに車内で快適に過ごしていたらどれくらい電気を消費するか実験を行ってみました・・・・・
・・・・というより、自宅のエアコンが壊れたので、仕方なく車の中で仕事をしたという事。せっかくなので、電気消費量の目安となればと記録してみました。
正午スタートでまだ暑い17時まで!
リーフの中では、ラジオを聴きながら仕事の資料整理をしようと思います。11時55分スタート。電気自動車のいいところは冷暖房どちらも効いてくるまでに1分も待ちません。あっというまに涼しくなりました。
車内の温度設定は23℃で自動設定にし、サンシェードは無し。外気温は36℃とありますが、外の温度計は40℃を指していました。
スタート時のバッテリ容量は92%、残り走行距離は200kmとなっています。
ノートパソコンはポータブル電源からとっていますので、電費に負荷をかけていません。
途中、うとうと昼寝をしたり、トイレで2回車を降りて家に入りましたがこの間も空調はつけたまま。23℃設定だとちょっと寒いくらいかもしれません。しかしよく効く冷房だこと。
5時間後の結果
5時間が経過した午後4時55分実験を終了し、記録を取ります。
結果は、電池残量74%、残り走行距離159kmとなりました。電池残量はおよそ18%減り、走行距離にして41km分消費しました。このリーフは40kWhの電池を搭載しています。単純に計算すると、7.2kWh分の電力を消費したことになりますが、40kWhすべてを走行用に表示していないため、実際にはもう少し消費電力は少ないはずです。
Nissan Connectアプリを見ると、ここのところの走行が、240km走って平均電費5.5km/kWhでしたので、7.2kWh ×5.5km/kWhで、39.6kmですから、概ね表示通りというところでしょうか。
一般家庭の電気料金が1kWhあたり31円ですので、この5時間で223.2円使った事になります。ちなみに、走っていればおよそ40km分ですので、7月22日現在のレギュラーガソリンの全国平均値、165.9円/Lで計算すると、1L あたりで29.7km走行できるという事です。
日産リーフ、やっぱり優秀です!
ではこれがガソリン車だったらどうなるのか?
では、これがガソリン車だったらどうでしょうか。はっきり言って電気自動車の比ではありません・・・。
環境省のデータによれば、日産リーフと同等クラス、2,000㏄のガソリン車で10分間アイドリングすると140CCのガソリンを消費します。エアコンをつけると40%前後消費量が増えますので、約200ccのガソリンを消費します。1時間で1.2Lのガソリンを消費しますから、今回の実験を行うと、5時間分で6L消費しますから、金額で言えば165.9円×6Lで995円、航続距離は1L 15kmの燃費で計算すると、90km分消費されたことになります。
それだけではなく、マフラーからはNoxやCO2など排気ガスが5時間排出されるわけです。CO2だけ計算すると、200ccのガソリンでおよそ170グラムのCO2を排出するため、1時間では1,020g、5時間で5,100gのCO2を排出します。
電気自動車は以下の記事でも触れましたが、二酸化炭素を1か所に固定でき、市中から排気ガスを消すことができるため、二酸化炭素の新しい利用につながります。
あとは、発電所から排出されるCO2やガソリンの精製を行う際に発生するCO2をどのように活用していくかなどEVだけでなくあらゆる産業が連携して初めてカーボンニュートラルが実現します。
もはやEVは動く部屋。