メルセデス・ベンツがEVオンリーへいよいよ本気
メルセデス・ベンツのCEO、オラ・ケレニウス氏は、「今後10年間で自動車業界はすべてEVになる。そのための準備は万全だ。」とメルセデスのEV戦略に自信を持っています。同社は2030年までの新車販売全てをEVにするという準備をすすめています。
それに向け5兆円以上の投資を行うとしていて、まず直近2022年までには8種類のEVを市場にリリースし、同時に生産拠点についてカーボンニュートラルを目指すというスピード感を持った戦略を打ち出しています。
いよいよ本格的にメルセデス・ベンツが動き始めました。そして9月5日、メルセデス・ベンツのスポーツ・レース系ブランドであるAMGから初となる100%完全電気自動車をリリースしました。
AMG初のEV、バッテリー107kWh、761馬力。
AMG初の電気自動車「Mercedes-AMG EQS 53 4MATIC」はバッテリー容量107.8kWhと大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載。ベーシックモデルでは658馬力を実現し、AMGダイナミックプラスを追加することで最大761馬力までそのトルク性能を向上させることができます。
注目したいバッテリーサステナビリティ
今後、自動車だけでなくすべての製品で意識されていくサステナビリティの点でも今回のEQS 53は優れたバッテリーサステナビリティを実現していて、バッテリに含まれるコバルト含有量を10%まで削減し、EVのバッテリに使われるリチウムイオンバッテリから極力コバルトを減らすという業界の流れにものり、コスト面での削減にも成功しているといえます。
更にはバッテリの充電性能も大幅に向上されていて、最大200kWhの急速充電器に対応し、WLTPモードで300km分をわずか19分でチャージが可能になっています。バッテリー寿命も長くなっていることから、その保証期間も10年25万kmと長くとられているのも特徴です。
AI搭載のセンターパネル
次世代MBUX(Mercedes Benz User Experience)は、より直感的な操作をユーザーに提供するために人工知能による学習システムを搭載し、ユーザーが必要な情報を必要な時にセンターパネルに表示させます。車の設定もこのパネル上で行われます。
高い走行性能
EVの持つ高い走行性能はもちろん発揮されています。107kWhの大容量バッテリーで1回の充電での航続距離はWLTPモードでおよそ526km~580㎞となっています。更に加速パフォーマンスも高く、0-100km/hまでに必要な時間はたったの3.4秒。ベーシックモデルでも3.8秒という驚異的な性能になっています。
世界中が電動化を目指す中、高級車ブランドであるメルセデスベンツが積極的に電気自動車化をすすめています。電気自動車は自動車だけでなく、充電インフラの性能などもカーライフには大きく関わってくるため、そのあたりの性能の向上だけでなく、持続可能な自動車づくりの取り組みも取り入れているところはさすがメルセデスベンツといったところです。