トヨタに続いてスバルが遂にEVを発表
電気自動車(EV)の共同開発を進めているトヨタとスバルですが、すでに先んじてTOYOTAが2021年4月に同SUVセグメントで発売予定の「bZ4X」を発表しています。スバルも2021年5月11日には、詳細発表前にSOLTERRA(ソルテラ)という名称が決まったことを発表していましたが、いよいよその詳細がグローバルに発表されました。
共同開発している部分はEVとしてのシャーシ設計で、従来の車のエンジンをモーターにしただけでなく、1からEV用のプラットフォームとしてのシャーシを設計することでEVとしての性能を限りなく引き出せるようにしています。
このプラットフォームをSUBARUではe-SUBARU GLOBAL PLATFORMと呼んでいます。
SOLTERRA(ソルテラ)という名前の由来は「SOL(ソル)」がラテン語で「太陽」という意味になっていて、「TERRA(テラ)」は「大地」という意味があります。CO2の排出量を抑えたEVは、地球環境に良いだけでなく、走りの愉しさも兼ね備えているため、自然との共生を楽しんでほしいという思いからつけられた名前だそうです。
なぜか搭載されていない「アイサイト」
スバルの安全運転支援システムといえば「アイサイト」であり、次世代のアイサイトとして「アイサイトX」がレヴォーグに搭載されています。従来のステレオカメラにレーダーでの探知も追加され、準天頂衛星「みちびき」からの高精度データの組み合わせなどにより高精度な運転支援を実現していて注目をあつめていました。
スバルのEVが発表されたら自動運転などにさらに強化された「アイサイトEV」みたいなのがリリースされるのではないかと思っていたのですが、今回はアイサイトではなくトヨタのADAS(先進運転支援システム)が搭載されているようです。
▼スペック
- 搭載バッテリー容量:71.4kWh
- 航続距離(日本WLTC):530km(FWD) 、460km(AWD)
- 最大出力: 150kW(FWD)、160kW(AWD)
- 0-100km/h :8.4秒(FWD)、7.7秒(AWD)
TOYOTA、SUBARUの共同開発は世界に勝てるか?
世界の自動車業界をリードしてきたトヨタが、走行性能の高い車づくりを行うスバルと共同開発を行うことで最高の車づくりを目指そうという事で2005年からアライアンスパートナー締結がはじまりました。これによりGR86、BRZなどの車がリリースされ、その後EVのプラットフォーム開発を経て、bZ4XとSOLTERRAという形になりました。
海外メーカーからはすでに多数のEVのSUVがリリースされています。NISSANが発売を予定しているEV「アリア」は、まさに競合となるSUVで、その性能を比較すると搭載バッテリー容量、航続距離、加速性能などの面でかなり見劣りしてしまいます。
NISSANはすでにリーフで10年蓄積したEVのノウハウなどもあり、早くも今回トヨタとスバルで共同開発された新型EVプラットフォームにおける次の車両への期待を高めることになりそうです。
まずはトヨタもスバルもお互いEVのプラットフォームが固まったわけですから、ここからより独自性を出した新しいEVをリリースしてほしいところです。