Japan Mobility Show 2023プレビューデーに行ってきました!
東京モーターショーからジャパンモビリティーショーへと名称が変わってリスタートした国内最大級のモビリティの祭典に行ってきました!2019年の東京モーターショーとしての開催を最後にコロナ過は中断していました。
自動車業界は今「モビリティ」として、新しい移動の楽しみを模索しています。各社どんな未来を見せてくれるのか楽しみです!まずは、JAPANA MOBILITY SHOW2023(JMS2023)の次世代自動車展編です。
20,000人限定のプレビューデーもすごい人
平日だし、プレビューデーのチケットも余っていたようだから余裕で時間ギリギリに到着すると、もう長蛇の列。すんごい人が待ってます。12時半から15分くらいして、ようやく会場内へと進むことができました。
プレビューデーは12時半~18時までと半日しかありませんので、効率よく回りたい。という事で東展示場の次世代モビリティーから順に回っていきます。
自動車メーカーが考えるモビリティの未来
NISSANはヴァーチャルとの融合
東4から入ると、まずはNISSANです。間違いなく、今のところは電気自動車(EV)でモビリティの未来を引っ張っているのが日産。まともに買える国産のEVを3車種リリースし、新しい未来への過渡期を支えています。
まずは、ラグジュリーEVミニバンの「HYPER TOURER(ハイパーツアラー)」。日産の新しいフラグシップカラー「暁サンライズカッパー」で、自動運転で4人を運ぶ贅沢なモビリティ。これは未来感たっぷりです。
そして、HYPER FORCEとHYPER PUNK、どちらもガルウイングのように開閉するドアで、もはやゲームの世界から飛び出してきたような世界観。これからはバーチャルとリアルの垣根を取っ払っていくんでしょうか。このあたりは、コンセプトカーと言わず、Z世代に向けて早めにリリースしてほしい。
MITSUBISHIはやっぱりデリカ推し
三菱ブースでは、世界初披露となるデリカの未来をイメージさせるD:Xコンセプトカーでアウトドアを意識したモビリティが展示されていました。ラスト1マイルモビリティとして、椅子型モビリティも展示されていました。レジャーグッズをリアに搭載して駐車場から現地まで運ぶイメージでしょうか。もう少し小さくして、D:Xに積めるようになるのか?
BYDは日本でのシェア獲得へ実車でアピール
すでに日本で2車種をリリースし、3車種目SEALの登場がアナウンスされているBYD JAPANが展示してきたのは、日本人が欲しがるミニバンEV「DENZA(デンツァ) D9」。メルセデスとの共同開発により実現したプレミアムミニバンはEVとして航続距離600km以上を達成するとのこと。
そして、現在売り出し中のドルフィン、BYDの高級車ブランド「YangWang(ヤンワン)」のSUV U8などを展示し、間もなく日本市場へ持ってくるすべてのカテゴリのEVを見せてきた。NISSANのHYPER TOURERは未来、間もなく手に入りそうなミニバンはBYDと言わんばかり。もうEVは全部あるよ!と。
SUZUKIは2030年までにEV6車種
SUZUKIは2030年までに6車種のEVをリリースすると発表しています。そのうちすでに2024年インドで量産を開始するeVXを展示し、更に街乗りEVとしてeWXを展示していました。eVXはよくあるコンパクトSUVのような外観で日本で人気が出そう。商用車として多くの人気を集めているEVERYのEVバージョンもその登場は間もなく。そして、eWXは若い女性をターゲットにしてポップなデザインとカスタマイズ性でこれもまたウケそうなデザイン。これらは、早く日本で発売してほしい。
そして、すでにセニアカーとしてのモビリティも実用として普及させているSUZUKIだけに、一人乗りのモビリティは充実したラインナップ。高齢化が進む日本ではこういったモビリティの普及がカギになるかもしれない。そのためには、昔あちこちに自転車屋があったように、このモビリティで行ける範囲にメンテをしてくれるモビリティ屋さんが必要になってくるのだろうと思う。
HONDAはかなりリアルEVと「空」
HONDAのブース、モビリティはかなりリアルで、コンセプトカーというか、あとはいつ発売するのかといった感じのEVと、そしてホンダジェットを代表とする、空を飛ぶモビリティの展示。ホンダファンとしては楽しみなブース。
まずは、北米で発売間近のEV「プロローグ」、そして復刻がアナウンスされた「プレリュード」。ホンダは2030年までにグローバルで30車種のEVを市場に投入するとしています。まずその先駆けとなるのがこの2車種という事でしょうか。
そしてホンダの小型モビリティシリーズ。下の写真左が体重移動だけで動くモビリティ「UNI-ONE(ユニ・ワン)」。実用化に向け、現在全国で実証実験が行われています。下の写真中央は折り畳みスクーター「Moto compact(モトコンパクト)」実物をみたかったですがついに見れました。日本発売にも期待したい。一番右はホンダの新事業創出プログラムからスタートしたベンチャー企業「ストリーモ」のマイクロモビリティ。
そして、2024年春頃にHonda eに続くN VANのEVが登場します。電池内臓のタイプだけでなく、ホンダが今後電動バイクやモバイルバッテリの交換式バッテリとして普及を目指すHonda Mobile Power Pack e:を搭載したN-VANも展示されています。こちらは2023年11月より群馬県エリアにてヤマト運輸が実証実験を開始します。
ホンダはまもなく発売される軽バンとEVなどが中心で、未来のモビリティとしては、「空」、そして人の暮らしを支えるアバターロボットにより、遠隔操作で離れた場所にいる人と人とをつなぐ未来を描いているようです。
まだ何もわからない「AFEELA」
AFFEELA(アフィーラ)はホンダとソニー連合による新しいコンセプトの次世代自動車ブランドです。今回何か新しい事がわかるのではないかと期待しておりましたが、特段何もなく、ただAFEELAが回転しているだけでしたが、すごい人でした。
ここまで、東4,5,6ホールをまわって、次は東1,2,3を回ってみます。まだトヨタとか出てませんね。
中型商用車は荷物の積み替え中にバッテリも積み替え
HINOやISUZUは小・中型商用車のEV化を進めていますが、それら商用車のバッテリは交換式が主流になりそうです。物流の場合長い航続距離分を急速充電器で充電するのにも時間がかかるため、そのソリューションとして、バッテリ自体を自動で交換するというデモが行われていました。
仕事やライフスタイルを変えるダイハツ!
軽自動車のダイハツは、やはり日本の道路事情を鑑みた小型車両の電動化と、スタイリッシュでより身近なモビリティとしての役割を提案しているようでした。ここまでISUZU、HONDAと商用軽バンはいくつか見てきました。ダイハツにもHIJETっていうのがあります。もちろんこれもEV化。これらは来年あたり全社でそろうでしょう?と言いたいですが、どのメーカーもそのスペックはまだ公開できないとしています。バッテリ20kWhにするのか、それとも30kWhにするのか、このあたりで迷っているんじゃないでしょうか?そんななかでも、UNIFORMトラックは、従来の商用バンと違ってスタイリッシュで様々な用途に使える車としてその可能性を示してくれています。展示車両は水耕栽培をするためのポンプやLEDライトのエネルギーを搭載したバッテリから補うというものでした。これ最高です。
そして、従来のライフスタイルにもそのままフィットするOSANPOは日本の道路事情に合わせたサイズのオープンカーで、風を浴びてゆっくりと走るOSANPO、小型だけどきびきび走るFRスポーツカーのCOPENを展示。
更にme:MOはサステナブルなライフスタイルとして、必要最低限の機能にモジュール化された様々な機能を後から足していく事ができ、それはデザイン面でもクロックスのジビッツのように誰でも簡単に取り付けができ、愛着の湧く車をイメージさせています。
いろいろな展示の中で、最も具体的でリアルな展示が多かったのがダイハツです。これをコンセプトと言わずにすぐにでもリリースしていってほしいモノばかりです。
トヨタはBEVのコンセプトカーを展示
BEVで後れをとっていると言われがちなトヨタですが、トヨタは2021年12月の段階で、16車種のモックアップを公の場で発表している唯一の国内メーカーです。そして、2030年までにレクサスと合わせて30車種をグローバルで展開するとしています。今回新しく展示された「FTシリーズ」では、bZ4Xで採用したEVプラットフォームではなく、街乗りのSUVモデルのFT-3eとスポーツタイプFT-Seで新しいFT用の共通プラットフォームを登場させるようです。
トヨタもビジネスモビリティを展示していて、「KAYOIBAKO」は、ラスト1マイルの小口輸送や商品を並べた移動販売、座席を増やして乗り合いバスなどへカスタマイズできる多目的モビリティでまさに自動運転時代の「通函(かよいばこ)」です。MV0は北米を意識した車両というイメージで、ピックアップトラックの荷台を改良し、キャンピングカーやレスキュー車、キッチンカーや移動販売車としてカスタマイズできるようになっています。
MAZDAはロードスターに終始
MAZDAの展示は、まさにロードスターといった感じ。10月に発表されたロードスターの最新モデル2車種を展示し、コンセプトモデルとして、ロードスター感たっぷりのICONIC SPを展示し、ロードスターファンに的を絞った展示となった。ICONIC SPはEVをイメージしているのだろうけれど、未来感への提案というよりは、ロードスターファンを守り続けていくという姿勢。ただ、もっともシンプルで美しい展示だった。
SUBARUは安全な未来を重視
スバルと言えばスポーツモデルを多く出し、クロスオーバーなど四輪駆動などにも強いイメージですが、「アイサイト」などの事故を起こさないためのドライバー補助機能もかなり先をいっています。そのため、未来のモビリティに欠かせない安全性能やそのセンシング技術についてのPRが行われていました。スポーツモビリティのコンセプトカーはBEVで自分で運転する楽しみと自動運転の楽しみを両立させ、スバル独自の安全性能を搭載するとしています。BEVは今後もTOYOTAと協働での開発となるのでしょうが、現在発売中のソルテラのように、スバルらしさの無い車だけは勘弁してもらいたいところです。
海外勢は販売中の車が中心
他にも次世代自動車展示のコーナーには、メルセデスベンツやBMW、ルノーなどの海外勢を展示していましたが、既に発売中の車などが中心で、メルセデスのEQGがオフローダーのGクラスをバッテリーEV化したモデルとして展示。このEQGはどうやら4個のモーターを搭載し、4輪独立制御により、その場で360度ターンも実現させようとしています。
やはり海外勢の車両は、日本のモビリティショーごときではコンセプトカーやプレミア展示を行いはしないのでしょう。実際BEVの市場は海外をむいていて、日本市場での電動化の遅れは日本の消費者を動かすということの難しさを示していると言えます。決してトヨタが遅れているからとかではなく、トヨタはその流れと歩調を合わせていると言えるでしょう。
>>JAPAN MOBILITY SHOW(企業展示・体験ゾーンにつづく)