国産車として初のNACS規格対応へ
日産自動車は、自社がアメリカ、カナダで発売するアリアと、それ以降に発売されるEVの充電規格をテスラが採用しているNACS(North American Charging Standard)に2025年より対応することでテスラ社と合意したことを発表しました。
テスラは2022年11月に、従来のTesla Proprietary Connector:TPCからNACSへとアップデートし、その後米国はテスラのNACS規格を米国の充電ネットワークの標準規格にすると発表したため、フォード、GMなど大手自動車メーカーも相次いでNACSを採用すると発表していました。これに追従する形で日産も採用を表明し、日本車では初のNACS規格対応を発表したメーカーになりました。
それに先駆けて、すでに北米で発売されているCCS1コネクタを搭載している日産アリアが、少しでも早くNACSに対応できるように、2024年からはその変換アダプタをリリースすることで、テスラのスーパーチャージャーの利用が可能になるようにしました。
ヨーロッパではすでに他社EVが利用中
ヨーロッパでは、2021年からテスラのスーパーチャージャーが一般向けに公開されました。北米に先駆けてこれが実現した背景には、ヨーロッパで発売されているテスラの車両が、すべてCCS2というヨーロッパで広く普及しているコネクタを採用しているため、他社の乗り入れもスムーズに行えたというのことがあります。
車両メーカーだけでなくEV充電業者もNACSへ
米国の標準規格になるという事ですから、北米のEV充電事業者もそのチャージングポイント(充電スタンド設置場所)のコネクタもNACS対応に移行していくと発表しています。
日産が採用する少し前には、世界第2位の自動車メーカー「フォルクスワーゲン」も日産同様に2024年から利用可能にして、2025年からNACS対応車種を発売するとしています。
NISSAN アンビション 2030加速へ
ルノーとの提携見直しなどが進み、ルノーグループが欧州に設立するEVソフトウェアを開発する「アンペア」への大規模な出資も発表した日産は、2030年までの目標である「アンビション2030」がルノーとのシナジーにより、加速するとしています。
アンビション2030では、2030年までに北米での新車販売の40%を完全電気自動車にするとしています。これに向け、北米の生産拠点であるミシシッピ州のカントンの工場で新型EV2モデルの生産を2025年終盤から開始するとしています。