木曜日 , 11月 21 2024

在庫車・中古車が潤沢になったテスラ、評価分かれる!

公式サイトで在庫車・中古車が潤沢に

現在日本で購入できるテスラの新車はModel 3とModel Yの2車種となっています。この2つはフラグシップセダンであるModel S とフラグシップSUVのModel Xの廉価版として市場にリリースされたもので電気自動車(EV)の普及を目指して販売が開始されました。Tesla Stock テスラ SEXY CARS ELECTRICLIFE エレクトリックライフ

米国では2016年にModel 3が発表され、日本での受注は2019年5月から開始、9月ごろから納車が始まりました。Model 3は世界中で販売が開始され、爆発的な販売台数を記録し、一時期世界で最も売れているEVとなっていました。

日本では2021年2月に上海工場からの出荷が行われるようになり、車両価格を大幅に値下げをして、RWDモデルは補助金と合わせると370万円程度で購入することが可能になったため、日本でも販売台数を伸ばしていました。

Tesla Model3 エレクトリックライフ テスラモデル3

Model Yの販売開始で中古市場に出てきたModel3

米国で2020年から納車が開始されたModel Yですが、日本では2022年6月から販売が開始され、同年8月から納車がスタートしました。Model Yはあっという間に世界で最も販売台数の多いEVとして、ヨーロッパを中心に多くの国で販売台数1位を獲得しました。

Model 3と比較すると走行性能は落ちるものの、そもそも日常利用としては必要以上の加速性能を備えていたため、Model Yの走行性能でも十分であり、セダンタイプのModel 3に比べ広い荷室や居住性が人気を呼んでいます。

Tesla Model Y 板橋サービスセンター ELECTRICLIFE.JP エレクトリックライフ

Model 3で既にテスラの先進性や高い走行性能に触れた人にとって、Model Yも魅力的なものであり、買い替えを行う人も増えたようです。テスラの公式サイトには、テスラModel S、Model Xの他にModel 3が常に認定中古車コーナーに出品されていて、無くなってもまたすぐに表示されるような状況が続いています。

更にModel3は在庫車(新古車)としてデモ車両も次々とリリースされていることから、2022モデルへの入れ替えと、次期2023モデルへの準備がすすめられているのかと思います。そしてModel Yの在庫車も出てくるようになってきています。

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中古車ディーラーにも多数掲載

テスラ公式の認定中古車とは別に、大手中古車販売サイトなどで検索しても全国の中古車ディーラーにテスラModel 3が沢山出品され始めました。中には2,000㎞~6,000km程度のモノも多く出品されていることから、早々とModel 3をあきらめたユーザーも見受けられます。

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>>中古車の「カーセンサー」(11月1日現在)

当サイト独自調査として、いくつかの中古車ディーラーにインタビューを行ってみると「テスラは話題性だけで買ってしまった人は購入後3,4カ月で売りに来るケースがある」との事です。最も多い意見が「同価格でもっといい車が購入できる」と、やはり従来の車としての性能を比較して判断するケースで、特に先進性を求めていないとハイブリットでも十分良い乗り心地と自動車メーカーが作る完成度の高いインテリアと車体、そして近くのディーラーでの安心の対応などに価値を見出しているという事です。

以前の記事「テスラはよく理解して買わないと2か月で売ることに」でもご紹介したような事がやはり起こっているようです。

テスラは良く理解して買わないと2ヶ月で売ることに

テスラは自動運転などの先進性や車内エンターテイメントに優れている車で、従来の車と比較してもあまり意味がなく、EVとしての走行性能も加えて新しい乗り物としてとらえられるかどうかで大きく満足度が変わってきます。

しかしその満足度をもってしても、このクウォリティの「新しい乗り物」と日本人の金銭感覚に対しての相場があっているかどうかはなかなか難しいところであるとも言えます。

モデルYは良い車であるものの・・・

人気のSUVという事で注目が集まっていたModel Yに関しては、Model 3からの乗り換え組が、早くもテスラの大きな特徴である加速性能を懐かしむ声が上がってきています。これはRWDモデルを購入した人が感じている事で、SUVであれば、悪路や雪道、登坂車線もキビキビ走るAWDを選びたいところ。日本ではロングレンジが無いため、パフォーマンスモデルを選ぶとやはり他の高級車が見えてきてしまいます。

Model Y Tesla Stock テスラ SEXY CARS ELECTRICLIFE エレクトリックライフ

増強しているテスラのインフラ

テスラは、サービスセンターやスーパーチャージャーの設置を急いでいて、テスラユーザーの環境整備を急いでいます。IT後進国の日本の消費者にとって大きな買い物をした時のサポート体制は重要な条件の1つです。

特に乗って生活をしてみないとその良さが分からない電気自動車は、ガソリン車やハイブリッド車しか乗ったことが無い人にとっては未知の領域であるため、なおさら不安があり、サポート体制が気になっているようです。既にユーザーになっているテスラオーナーはそのあたりも理解して購入していたはずですが、それでも許せなくなってきている部分が相当あるようです。

Tesla Model Y 板橋サービスセンター ELECTRICLIFE.JP エレクトリックライフ

世界で最も売れているテスラModel YのRWDモデルが、EV激戦区となっているSUVモデルの中で日本市場ではどのような評価になっていくかが注目です。テスラの特徴でもある高い走行性能がやや影を潜めているRWDモデルは、他社のハイブリッドを含めたSUVと比較して優位性をどれだけだせるでしょうか。

Hyundai house ヒョンデ IONIQ5 エレクトリックライフ
ヒョンデ「IONIQ5」はWLTCで618kmの航続距離 72.6kWhのバッテリを採用

中古市場にもかなり多く出回るようになった走行距離が少ないテスラModel 3などを見ていると、やはりその評価は両極端に分かれているようです。特にModel Yが発売されてからは以前のような過熱感はなくなってきているのも、そのような評価を下した人が増えてきているとも言えます。

日産はEVを生活の中で蓄電池としての役割を持たせていることから、災害が多い日本の風土ではV2H(自宅へ電気を戻す機能)という付加価値への期待も高くなってきています。

パワーウォールが日本市場で高く評価されていることもあり、テスラにV2H機能を搭載させるという事が起こらなくても、パワーウォールとの連携だけでもかなりの付加価値が生まれます。

今のところかなり後回しにされている日本のユーザーへの対応を勧めない限りテスラは日本市場でごく一部のテスラファン(イーロンマスクファン)にしか受け入れられないかもしれません。

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