発売から初めてテスラモデル3がモデルチェンジ
テスラの「モデル3」がモデルチェンジを行い、デザインや機能が大幅にアップデートされました。プロジェクト「ハイランド」として以前から噂が流れていましたが、ついに日本市場で販売が開始されました。
モデル3はテスラがより多くの人に普及させるために用意された廉価版モデルとして2016年米国で発表され、日本市場では2019年から発売されています。これまで細かな変更はされてきたもののモデルチェンジは今回がはじめてです。何が変わったのか詳しく見ていきましょう。
モデルチェンジ後はラインナップが2つに
モデル3は今まで、RWD、ロングレンジ、パフォーマンスの3種類を用意していましたが、日本市場ではRWDとデュアルモーターAWD(ロングレンジモデル)2種類だけの販売となりました。以下がそれぞれの航続距離と価格です。
- RWD:航続距離513km(WLTP)561万3千円
- AWD:航続距離629km(WLTP) 651万9千円
RWDの0-100km/hに要する時間が6.1秒で、AWDは4.4秒です。
エクステリアはフロント部分が大幅変更
まず見た目のデザインとしてフロント部分が大幅に変わったことがわかります。フォグランプもなくなり、タイヤハウスへの空気の取り込みはフロントバンバーの下から行い、旧モデルにあった両サイドの吸気口はなくなりました。今回のモデルチェンジでは航続距離の向上もありますが、これらは空力性能の向上によるものとなっているようです。
リアからは見栄えはモデル3らしさを残しつつ、細かなアップデートが行われています。従来のモデル3はテールランプが2分割されるのに対して、新しいモデル3は、一体になっています。そのため、リアハッチを開けるとライト部分はすべて持ち上がってきます。エンブレムも「T」のマークから「TESLA」と文字になっています。
ホイールは18インチと19インチ
ホイールは18インチのフォトンホイール(下写真左)と19インチのノバホイールの2種類から選択できます。
常識を打ち破る驚きのステアリングまわり
今回の変更点の中で最も驚いたのが、インテリアの変更です。まず、ステアリングまわりですが、左右についていたウインカーレバーとシフトレバーがありません。ウインカーについては、ステアリングの左親指のタッチボタンで行い、ドライブモードの変更については、中央のスクリーンで行います。従来の自動車の概念を大きく覆すものです。
車内を演出するデザイン変更
さらに車内をぐるっと囲むように広がるアンビエントライトのラインは自分の好きな色に変更も可能です。センターコンソールのドリンクホルダーにもカバーがついてフラットですっきりとしたインテリアを演出しています。
リアに8インチモニタ
またリアシートには、ModelSやXに搭載されていた8インチ液晶モニタを搭載しています。リアシートの利用者が空調の調整やドライブ中にエンターテイメントを楽しめるようになりました。
音響がさらに向上
従来のモデル3は車内でエンターテイメントを楽しむ時の音響が非常に良かったですが、それがさらに向上しています。17のスピーカーにより、フロントもリアにも更に立体的な音響を届けられるようになっています。
主な変更点としては以上のようになっていますが、他にもシートデザインが変わったり、内装の質感の変更などが施されています。
Model3はModelS、ModelXに続く廉価版として普及させる目的で設定されているモデルだったため、パーツを更に削減していき、更にコスト削減により販売価格も抑えていくと思われていましたが、価格は据え置きで性能のアップデートが予想以上に行われてきました。
日本市場では、Model3とModelY、そして次にリリースが期待されているコンパクトカーサイズが販売の中心になっていくと予想されます。Teslaはパワーウォールなどのエネルギー関連製品にも力を入れていることから、エネルギーの利活用に視点を置いたモデルも期待したいところです。