三菱eKクロスEVにようやく試乗しました!
長年軽EVをリリースしてきた三菱が日産との共同開発で誕生した三菱eKクロスEV!日産はサクラという名称で発売しています。すでにサクラを試乗していたため、とりあえず後回しになってしまっていましたがようやく試乗することができました!
eKクロスEVとサクラの違いは主に内外装で、EVとしてのプラットフォームや走りの性能などは殆ど同じと言われています。どんなかんじなのか見ていきたいと思います。
シャープな外装は「アウトドア」な車のイメージ
正面から見ると「X」のように見えるグリル部分のデザインがシャープな感じで、街乗りの車を一歩超えたアウトドアな車と言うイメージがあります。「クロス」という名前がついているように、より幅広い用途で使いたくなるデザインです。試乗車はナチュラルアイボリー×カッパーメタリックです。
となりに編集部のアカツキサンライズカッパーのリーフが映っておりますが、この「カッパーメタリック」という色は日産のとまったく同じゴールド色です。ツートンの場合、ルーフとミラー、バンパー周りがこの色になっています。個人的には購入するならこの色が好きかもしれません。
広い車内とリアシートアレンジで使い勝手向上
eKクロスEVのフロントシートのデザインやレイアウトについては殆どeKクロスと同じ仕様になっていますが、シフトレバーやインフォテイメントシステム、各種メーターパネルは従来のものと随分違います。
共同開発になっているため、シートまわりやリアシートアレンジなどについても日産サクラと同じになっていますが、シートの柄や配色はそれぞれ独自のものになっています。シート模様は三菱独自のもので、色合いが引き締まって見えます。
後席のスペースは本当に広い!リアシートもリクライニングするところが更に広々とした快適なリア空間を演出してくれます。
こうなると気になるのは荷室という事になります。これもスライドで可変になっていて、リアシートをフロント側にスライドさせたとしてもしっかりと足元を確保した状態で人が座れる状態になります。むしろ一般的な軽自動車の広さに戻った程度です。
2人で出かける場合はリアシートを倒して更に広々としたラゲッジルームを確保することができます。これらならキャンプやスキー・スノーボード、サーフィンなどのアクティビティに出かけたとしても沢山の荷物を積むことができます。
荷室の幅は最大1,105mm、高さは875㎜、開口部の地上高は660mmとなっています。
多彩な純正・社外アクセサリでカスタムが自在!
eKクロスはガソリン車でも三菱の人気車種の一つで、外観デザインは全く同じです。そのため、今までeKクロスで使われていた純正・社外のアクセサリが利用可能であるため、最初から自分なりにカスタムするためのパーツが沢山そろっています。特にオプションで装備可能なルーフレールはEVになったeKクロスの利用の幅を大きく広げます。荷物の多いアウトドアなどを楽しむときにはキャリアが大いに役立つでしょう。
排気ガスが出ず、アイドリング状態の無いEVは、キャンプサイトや車中泊で効果を発揮します。広い車内のeKクロスEVを人とは違った自分なりの車に少しずつカスタムしていく事ができるというのはとても魅力的なところです。
インフォテイメントシステムは日産っぽい
中央に設置されているナビを含めたインフォテイメントシステムは、eKクロスに比べて大型なものが採用され、EVライフをしっかりサポートします。Apple CarplayやAndroid Autoにも対応しているため、BluetoothやUSBケーブルで接続すれば、携帯電話のアプリも利用できます。快適な音楽やGoogle Map、充電設備の空き状況などもワンタッチでアクセスできます。このインフォテイメントシステム部分は日産リーフなどのそれと非常に近いものがあります。そのためかなり日産よりであると言えます。また、ドライバー用のスピードメーターなどのディスプレイについては、アナログ計器は一切なくなり、液晶パネルで、走行データや自動車の状態、電力の状況などのデータにハンドルのボタンを押してアクセスが可能です。
シフトまわりには、パーキング時にサイドブレーキの代わりになるホールドをかけるボタンや、回生ブレーキを強めにかけブレーキを使わずに減速を行う「イノベーティブペダル・オペレーション」の切替ボタンなどが配置されています。
空調関係のボタンは全てタッチパネルになっていて、次世代感があります。このあたりは、日産サクラも同様な形になっています。
5年間無料!三菱コネクトは必需品!
EVを購入したら絶対に加入すべきものは自動車メーカーが用意しているコネクテッドサービスです。通常は年間費用がかかりますが、三菱コネクトの場合は5年間無料!6年目以降は年間7,920円(税込)の費用が発生します。また、無料期間でもナビの地図データのアップデートについては1年間だけが無料で、2年目以降は5,500円かかります。
まとめると、1年間は完全無料、2年目からは5,500円、6年目からは13,420円という事になります。公共の充電スポットで充電中に車から離れる場合には、充電終了が近づくとアラートを鳴らしてくれたり、リモートエアコンや車の状態確認、ドライブ履歴など、電費節約などに役立つ情報なども手に入ります。
EVの運用には必需品だとおもってください。
アウトドアといっても遠出可能か?
eKクロスEVには様々なオプションが用意されていて、広い車内空間の活用でアウトドアやスポーツなどアクティビティでも大いに活躍できるモビリティとなるでしょう。しかし、ここで誰もが質問したくなるEVの航続距離問題。
首都圏から海や山などに出かける際に、eKクロスEVの航続距離でオートキャンプなんかに行けるのか?という問題です。これについては、しっかりと計画を立てて出かけることで全く問題なく対応可能です。
eKクロスEVの航続距離は満充電で180km(WLTCモード)実際には140km程度です。電池容量は20kWhと、4人家族が1日に使うの平均使用電力よりも多い電力を搭載しています。
どんなレジャーの楽しみが待っているのか?
航続距離の短い軽EVでの遠出は経路充電を気にしながらの旅になります。
例えば関越自動車道の始点練馬入口から群馬県にある赤城オートキャンプヒルズに行く事を考えてみます。全長116kmの道のりです。関越自動車道下りは登っていくため、通常より電力消費が多いため、100km/hで走行していれば110km~120kmくらいの航続距離まで落ちてしまいます。そのため早めの経路充電が必要です。充電設備の空き状況をアプリで確認しながら充電スポットで行きに1回充電し、十分な電力量をためてキャンプ場へ入ります。キャンプが終われば再度充電して、帰路のエネルギーを充ためます。水を汲みに行くように、電気自動車で電気を汲みに行く感覚でしょうか。
全国の充電スポットは2022年2月末段階でおよそ3万か所あります(ゼンリン調べ)。時には下道を選んですいている充電スポットを探したり、無料の電力だけで旅するなど、新しい楽しみとしてとらえることもできるでしょう。
軽EVでのレジャー遠出なんて、年に何回かしかありません。時間に追われずに、計画を立てながら行動する。使っていくと充電スポットを探しながらの旅もいいものになります。
納期未定の超人気車種
2022年9月中旬の段階で、納車未定という人気ぶりのeKクロスEVですが、2022年7月の販売台数は552台、翌8月は597台と日産サクラの7月、3319台、8月3523台と比較すると共同開発の割に随分と販売台数に開きがあります。
今後サクラとの差別化に、遠出のアウトドアやアクティビティにも使える軽EVとして、多くの人が上手に使いこなしていってほしい一台です。
今回は東日本三菱自動車販売「狭山店」で試乗させていただきました。お近くの店舗は以下から検索可能です。