板橋サービスセンターに展示されたModel Y
テスラモデルYが板橋サービスセンターに展示されたという事で、実物を見に行ってきました。6月10日に待望の日本発売が開始され、ようやくあちこちで実車が見れるようになってきました。ここ板橋サービスセンターにも実車が来ているという事でしたので、天気のいい日に見に行ってきました。(残念ながら運転はできませんでしたが、、、)
実際見るのは初めてでしたが、当初モデル3がむっくりした形なのかと思っていたら実車を見るとそうでもありません。やはり、モデル3よりも大きいせいか、ぱっと見はそう見えても、よく見れば、シンプルなデザインのどっしりとしたSUVです。
とにかく大きいという印象です。全長4,751 mmは日産アリアよりも200mm長い。全幅も1,921mmと1850mmのアリアと比べて70mmほど広い。ちなみにモデル3とアリアの全幅は同じサイズです。全高は1,625mmでアリアとほぼ一緒。モデル3よりは200㎜ほど高く、ホイルベースは2,890mmとモデル3のそれとほとんど変わりません。
重厚感が増したドアと高い視界
まずドアを開く時に感じるのがモデル3と比べて重厚なところ。厚みと車高が高くなっている分ドアの大きさが全然違います。この部分でいきなりでかい車なんだなと感じさせられます。
コックピットに乗り込んでみると何となくモデル3よりも広く感じますが、実は内寸と頭上の高さはスペック上殆どモデル3と変わりません。広く感じさせられるのは、おそらく目線の高さと床からシートが高くなっているため、足元がかなり深くなっているからでしょう。極端に言えばモデル3が座椅子に座って足を投げ出していて、モデルYは普通の椅子に座っているというイメージでしょうか。
細部はほとんどモデル3と一緒ですが、車内が高くなっている分、センターコンソールやドアポケットが断然深くなっていて収納力はかなり上がっています。
そしてこのUVカットを備えた大きなガラスルーフは最高の解放感です。モデル3は中央に仕切りが入っていますが、モデルYの場合はこれがありません。このガラスルーフのおかげでリアシートに座った時の解放感はモデル3とは全く別ものです。
リアシートについては、リクライニングの角度も変更できるため、こちらはモデル3と比べで全然広くなります。トランクルームに続くアーチが長くとられているため、リアの頭上は随分と高いイメージです。
シートが底上げされている分、足元が深く、足を延ばしてもフロントシート下に余裕があるため、リアシートを利用する場合随分楽な姿勢で過ごすことができます。シート下収納としてもかなり利用できるでしょう。
フロントシートの足元が深い分、フロント側のシートは比較的前の位置にセットされるため、リアの空間は広く保つことができます。モデル3の場合、足元が浅い分、フロント側の人が足を前に投げ出すため、フロントシートをかなり後ろまで下げたくなり、後ろの足元がモデルYと比較すると狭くなってしまいます。
リアから見たフォルムもいいです。フロントから見たアーチを見ると、もっとリアハッチ面が狭くなっているように見えますが、想像以上にハッチ面が大きく感じます。
リアハッチを開くと、ハッチはものすごい高さになります。また開口部分が広く、荷物の出し入れは非常にしやすい印象です。奥行きがあるため、この状態で854Lという大容量です。
リアタイヤハウスのちょうど真後ろあたりに深いポケットが両サイドについていて、小物を収納できます。ここは実用使いをしていくと非常に便利なポケットになります。更に写真左側のタイヤハウスの上にある2つのボタンで左右それぞれ後部シートを倒すことができます。奥行きがあるためトランクルーム側からリアシートに手が届かないので、このボタンで操作が可能です。
リアシートを倒すと一気に2,041Lのラゲッジルームになります。シートで段差ができないようになっているため、荷物を積む際もスムーズに荷物の移動が可能です。これだけ広いと車中泊したくなりますね。
ラゲッジルーム底面を開けるとかなり深い収納が現れます。普段あまり使わないようなものだけどいざという時のために必要なものなどはここに収納しておけます。これだけ深いと沢山入れられていいですね。蓋を開けた際にはカバーが立てられるようにもなっています。
テスラ車はフランク(フロント側の荷室)が他社のEVと比べてもかなり広くとられています。モデルYは車高が高くなった分、フランクも非常に深くなっています。フランクの開き方はモデル3と同様で車内やアプリからの指示で少し開き、そこからは手動で持ち上げます。
これだけ荷室が広い車ですから、ファミリーカーとして、荷物の多い旅行やレジャーなどでの活用に最適です。フラットにして車中泊なども可能で、キャンプやアウトドアで使う車としても最高です。EVはアウトドアに最適です。排気ガスが出ないため、ONの状態でも周りに迷惑をかけることもありません。アブやブヨなど排気ガスを好んで集まってくる虫による被害も少なくなります。
満充電当たりの航続距離は、モデルYのRWDモデルで507km、パフォーマンスで595㎞となっています。これはWLTCモードなので、ほとんどあてにならない航続距離で、実用使いでの実際の走行距離に関しては、RWDで400kmを切るくらいになります。テスラの場合走行用の他に、バッテリマネジメントや駐車中の監視であるセントリーモード、夏ならオーバーヒートプロテクションなど様々な機能に電池を消費しますので、更に走行距離は短くなります。ちなみに公式サイトで689kmと表示されているモデル3のロングレンジも実際には520km程度(季節により大きく変動)となっているため、注意が必要です。
モデルYは使い勝手の良いEV
モデルYの一番の魅力はやはり利用範囲が広がる大きなラゲッジルームにあると思います。また、高い目線は運転しやすくなり、居住空間も広く取れることから長距離移動も楽になるでしょう。足元が広いというのは本当に広く感じます。
RWDグレードに関しては、62KWのバッテリ容量と、とにかく価格を抑えることに注力をしていることが感じられるため、本当はAWDグレードで78kWや82kWなどの大容量バッテリを搭載したロングレンジも欲しかったところですが、それでも十分旅行に使える仕様になっていると思います。
やはり実物を見ると質感も向上しているため、モデル3から乗り換えたくなります。
テスラは新しい体験ができるEVですが、利用範囲が広がるという事は更にその体験も広がります。対抗はやはり日産アリアという事になりそうですがサポートと質感で上回る日産アリアか、それとも新しい体験のモデルYか。または他社EVなのか、SUVのEVは選択肢が広がっています。
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