金曜日 , 4月 26 2024

東電、オール電化の「電化上手」夜間値上げへ

2022年に入り毎月の値上げ

電力需要が高まる中、電気・ガスなどのエネルギー料金は軒並み「値上げ」を行っていて、今年に入って毎月の値上げが行われています。そして3月も電力大手10社中9社が値上げを行うとしています。日本の発電所はほぼ火力発電となっていて、その発電に使う燃料であるLNGや液化天然ガス、石炭などの輸入コストが上昇しているからとしています。

LNG燃料輸入 エレクトリックライフ

すでにガソリンなども大幅な値上げとなっていて、政府が高騰抑制策を発動してなんとか上値を抑えている状態です。

電気料金についても、これら燃料の高騰による価格の上昇が起こった場合、基準価格から1.5倍までしか値上げができないという上限が決められていますが、すでに上限に達している北陸電力や今回上限に達する関西電力、中国電力などの今後の動向も気になるところです。

オール電化の最安プランも値上げへ

そんな中、東京電力が2016年3月31日まで発売していた、オール電化向けの超格安電気料金である「電化上手」についてもいよいよ値上げが行われることになりました。現行料金では、夜間23時から翌朝7時までは12.48円/kW と最安値の料金が用意され、エコキュートや食洗器、電気自動車の充電などがこの時間帯に行われています。

日中の料金については、32.32円(夏季39.44円)、朝晩は26.49円となる3段階の料金になっていて、現在のオール電化プランである「スマートライフ」プランと比較すると高くなっているものの、深夜電力の圧倒的な安さによって、蓄電池などの導入促進にもつながっています。

スマートライフLプラン 電気料金 エレクトリックライフ
東京電力のオール電化向けプラン「スマートライフ」の電気料金

「電化上手」プランについては新規申し込みができなくなっていて、オール電化であれば、電力会社が用意している電力プランの中で最も安く運用できるプランとされています。

2022年10月1日から実質値上げになる料金改定

2022年10月1日からの「電化上手」プランについては、料金改定となり、日中と朝晩の料金は若干安くなるものの、深夜に多くの電力を利用する用に設計されているオール電化の住宅にとっては、間違いなく「値上げ」となる料金体系となっています。以下がその料金改定価格です。

夜間電力については、12.48円から15.12円へと2.64円の値上げとなっていて、日中の電気料金については、32.32円から30.67円へと1.65円値下げとなっています。夏季については5.28円の値下げが行われているため、日中のクーラー利用が多い家庭については夏季には大きな恩恵をうけるものの、冬季など寝ている時間にも暖房などを多く利用する家庭などでは、年間を通せば値上げにつながると予想されます。

いずれにせよ、今後も生活の中で電気への依存度は高まる一方であり、政府が求めるカーボンニュートラルの中で「電化」については避けられない通り道でもあります。再エネインフラなどの導入に時間がかかっている現在、今後の値上げについても避けられない事態であると誰でも容易に想像がつくでしょう。

生活様式の変更や設備導入などの検討が必要

このような観点からも当サイトが進める電気自動車への移行や太陽光発電や蓄電池など、自宅でエネルギーを確保できる仕組みを保有することは検討していかなければならない事の1つとなっています。エネルギーを電気に統一していく事で、自分が生活していくために必要なエネルギーに対する考え方をひとまとめにすることができます。つまり電気の使用料や料金、その使い方を考えるだけで、生活のためのエネルギーの効率化も考えていく事ができるのです。

ただ、単純に「電化にする」というのではなく、まずは見える化できるようになっている電気にまとめていく事で、自分が使うエネルギーの無駄をなくしていく事が、地球資源の有効活用への第一歩という事です。電気自動車などにすることによって、それは自宅で目玉焼きを作るエネルギーと同じものであるという事を認識していく事が重要になっていくという事です。

About Electric Manager

Check Also

タイ バンコクの渋滞 エレクトリックライフ ELECTRICLIFE

タイ市場2030年までにEV比率30%へ向けた投資が加速

タイ政府は2030年までに自動車生産台数の30%を電気自動車(EV)にするという「30@30」政策を推進していて、世界の国々が2050年のカーボンニュートラルを目指す中、タイ政府も二酸化炭素についてはカーボンニュートラルを2050年までに実現しするとしています。この目標実現に向けBEVの販売が急拡大しています。

コメントを残す